シグマ28mm F1.8 EX DGはこれまでテストしたレンズの中で解像力が最も低いレンズの一つ

LensTipにシグマ28mm F1.8 EX DGのAPS-C機(20D、D200)&フルサイズ機(D3X)によるレビューが掲載されています。

Sigma 28 mm f/1.8 EX DG Aspherical Macro - lens review

  • 鏡筒は28mmクラスとしては非常に大きい。フォーカスリングのAF・MF切り替え機構は、操作性が悪く、切り替えるとピント位置がずれる。このような機構は好きではない。それ以外の点では、鏡筒の作りはとてもしっかりしていて問題はない
  • 中心部の解像力は開放では25lpmmで実用的な画像を得るためには低すぎる値だが、F4まで絞ればシャープな画像が得られる。F5.6では中央の解像力は43lpmmになり、非難することはできない値だが、ベストな単焦点レンズのレベル46-48lpmmにはまだ劣っている
  • APS-Cでの周辺部の解像力はよいとは言えず、F1.8からF4までの画質は甘い。F5.6に絞ると満足できる解像力になる。単焦点レンズとしてはこの結果は非常に悪い。フルサイズでは、周辺部の解像力は更に低く、F11に絞ったときのみ実用的な解像力になる。このレンズの解像力は、我々がテストしたレンズの中で最も悪いものの一つ
  • 色収差はすべての条件で0.06%に近いレベルをキープしており、色収差の少なさは賞賛に値する
  • 歪曲はAPS-Cで-1.23%のタル型、フルサイズでは-1.63%のタル型で、少し大きめだが文句はない
  • 周辺光量落ちはAPS-Cでも開放で39%(-1.43EV)で大きいが、絞れば改善しF2.8でそれほど気にならないレベルになる。フルサイズでは開放で59%(-2.57EV)で非常に大きい。F4とF5.6まで絞ると、周辺光量落ちは気になるかならないかのレベルになり、それ以上絞れば解消する
  • 逆光耐性は極めて良好で、太陽をフレームの右上に配置してもフレア・ゴーストはわずか。しかし、透過率のテストでは結果はそれほどよくはない
  • AFは低速で間違いなく非常にうるさい。AFを外したのは20Dで20%、D200で16%、D3Xで10%でAF精度はよくない
  • APS-Cの標準レンズとしてはいいが、シグマの30mm F1.4のほうが高性能。28mm F1.8に1000PLN(ポーランドズウォティ)以上も払うのは、30mm F1.4の存在を考えると、議論の余地がある。28mm F1.8はフルサイズでも使えるが、周辺部のハイクオリティな画質を期待するべきではない。推薦はできない

 

フルサイズ機で使うには周辺部の画質がかなり厳しいようですが、設計がかなり古いレンズなので仕方がないかもしれませんね。

APS-Cでは開放付近でこそ解像力が低いですが、絞れば周辺部まで十分な解像力になるので、APS-C機のユーザーはそれほど不満なく使用できそうです。

ただ、記事の中でも述べられているように、APS-Cで使うなら同じシグマの30mm F1.4のほうが、画質的にもサイズ的にも優れているようなので、今から買うなら30mm F1.4を選択したほうがいいかもしれませんね。