ソニーT* E 16-70mm F4 ZA OSSはハイクオリティなレンズだが色収差がかなり目立つ

ePHOTOzine に、ソニーのZeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS のレビューが掲載されています。

Carl Zeiss Vario-Tessar E 16-70mm f/4 ZA OSS T* Review

  • 鏡筒は外側が丈夫なアルミニウム、内側がハイクオリティなプラスチックで、軽量にもかかわらず非常にしっかりとしている。
  • AFは非常に速く、正確に被写体にロックする。フォーカスリングはスムーズで申し分のない重さがあるので、マニュアルフォーカスは快適に行える。最短撮影距離は35cmで、この種のレンズとしては標準的。フォーカシングはインナーフォーカスで、フィルター枠は回転しない。
  • 手ブレ補正は、手持ちで慎重に撮影して、1/13秒でシャープな画像が得られた。これは大まかに言って、3段分の効果だ。
  • 解像力は、16mmでは中央は開放から既に際立った値(outstanding)で、隅はとても良好な値(very good)だ。広角端では絞っても全く改善しないが、F5.6とF8では開放と同程度の解像力が維持されている。
  • 35mmでは、開放では解像力が低下する。中央はまだ素晴らしい解像力(excellent)だが、隅はまずまず良い値(fairly good)まで落ちる。F5.6に絞ると解像力はピークになり、中央は際立った値(outstanding)、隅はとても良好な値(very good)になる。
  • 70mm解像力は、中央と周辺部が均一になり、開放では画面全域でとても良好な値(very good)だ。絞るとF5.6-F8で解像力はピークになり、中央は際立った値(outstanding)、隅は素晴らしい値(excellent)になる。
  • 色収差は極めて大きく、周辺部では常に1ピクセルを超え、広角端と望遠端では1.5ピクセルに達する。このレベルの色収差は、ハイコントラストの部分で目立つかもしれない。
  • 周辺光量落ちは16mm開放で0.98EV、70mm開放で0.81EVで、良く補正されている。F8以上に絞るとズーム全域で見た目に均一になる。
  • 歪曲は16mmで2.54%のタル型、70mmで1.09%の糸巻き型で、まずまずだ。歪曲の形はズーム全域で整っているので、後処理での補正は容易なはずだ。
  • 付属のフードは素晴らしい働きだが、このレンズはフード無しでもフレア耐性は極めて高く、太陽を入れてもコントラストは良好に保たれている。
  • このレンズは間違いなくハイクオリティな光学系で、中央の解像力は非常に高く、そして素晴らしい造りと有用な手ブレ補正を誇っている。しかしながら、色収差はこの価格のレンズから予想するよりも高く、周辺部の解像力は中央ほどのレベルではない。このレンズは、コンパクトで便利なズームで、多くの状況で素晴らしい画質が得られる。
  • 良い点: 素晴らしい造り、中央の解像力、効果的な手ブレ補正、軽量。
  • 悪い点: 隅の解像力が中央ほどのレベルではない、色収差が極めて大きい。

 

解像力は中間域の開放で若干落ち込む以外は良好で、特に広角端は開放からかなり優秀ですね。歪曲や周辺光量落ちも大きな問題はなさそうですが、倍率色収差だけはかなり大きいようです。これは自動補正を前提としているためでしょうか。