ソニーFE28-70mm F3.5-5.6 OSSは高画素機で使うには力不足

photozoneに、ソニーのEマウントの標準ズーム「FE28-70mm F3.5-5.6 OSS」のレビューが掲載されています。

Sony FE 28-70mm f/3.5-5.6 OSS - Review / Test Report

  • 鏡筒は大部分がプラスチック製だが、ガタつきは全く見られない。フォーカスリングとズームリングは滑らかに回転する。リングに巻かれているゴムにはゴミが付きやすい。
  • AFは速く静か。マニュアルフォーカスは、バイワイヤ(モーター駆動)だ。
  • 歪曲は、自動補正有効時は、28mmでは、ほぼゼロで、50mmと70mmではわずかな糸巻き型だ。未補正の状態では、歪曲は28mmで中程度~強いタル型(2.5%)で、多くのキットズームよりは良好だ。しかし、50mmは3.1%と70mmは、3.7%の強い糸巻き型だ。
  • 周辺光量落ちは、RAWでもとても良好な値(広角端で-1.08EV、望遠端で0.84EV)で、これは少々未補正とは信じがたい。この結果は疑わしいので、後処理で補正していると考えている。このことは28mmで絞り込むと、逆に周辺光量落ちが増えることからも裏付けられている。いずれにしても、ユーザーの視点からは、広角端と望遠端で若干の周辺光量落ちが見られるものの、大きな問題はない。
  • 解像力は中央は開放から完璧だが、中央近辺はすでにかなり解像力が落ちている。周辺部は、28mmでは開放とF5.6では非常に甘く、F8に絞ってようやく許容範囲内のレベルになる。中間域では若干解像力は改善するが、望遠端では再び低下する。テストした個体の偏芯は問題なく、像面の湾曲も小さい。
  • 倍率色収差は、目に見えるが、許容範囲内だ。倍率色収差は開放では非常に少ないが、絞ると大きくなる。28mmが最も悪く、ピークでは周辺部で平均1.9ピクセルだ。
  • このレンズはα7S(α7 II)には良いレンズかもしれないが、42MPセンサーのα7R II には不釣り合いだ。中央の解像力は十分だが、周辺部はズーム全域で不十分だ。このレンズは手頃な価格だが、α7Rクラスのカメラを考えているなら、正直言って価値がないレンズだ。とは言うもののツァイスFE24-70mm F4もこのレンズよりも少し良いだけで、高性能なFE24-70mm F2.8 GMに手が届く人は少ないだろう。

 

光学性能の評価は、5点満点中1.5~2点で少々厳しい評価となっています。解像力は中央は優秀ですが、周辺部と隅はかなり低い値で、絞ってもそれほど改善しないので、高画素機で周辺部までシャープな描写を求めている方は、別のレンズを考えた方がいいかもしれませんね。