キヤノンEF300mm F4L ISは非常によく出来たレンズだがコーティングとISが時代遅れ

LensTipにキヤノンEF300mm F4L IS USMのレビューが掲載されています。

Canon EF 300 mm f/4L IS USM - lens review

  • 手ブレ補正は第1世代のもので、効果はちょうどシャッター2段分しかない
  • 中央部の解像力は開放からとてもよく、1段絞ると素晴らしい解像力になる。この結果は、シグマの100-300mm F4やキヤノンEF100-400mm を300mmで使ったときよりも優れている
  • 1.4×のテレコンを付けても開放から基準となる30lpmmを超えるしっかりとした解像力だが、EF100-400mmの400mmのほうが優れている。F8同士ではわからない程度の差だが、F5.6では明らかにEF100-400mmのほうがよい
  • 周辺部の解像力もシグマ100-300mm F4やEF100-400mmよりも優れているが、テレコンを付けた場合はEF100-400mmよりも著しく劣る
  • 色収差は0.03%~0.05%で無視してよいレベル。しかし、1.4×のテレコンをつけると、色収差は中程度の大きさになり絞ると更に大きくなる
  • 歪曲は0.28%の糸巻き型(テレコンを使うと-0.38%のタル型)で気付かないレベル
  • 周辺光量落ちはAPS-Cでは開放で12%(-0.38EV)で問題はない
  • 逆光ではレンズフードを目一杯の長さにしても顕著なコントラストの低下が見られるが、ゴーストは認められなかった。逆光耐性は平均レベル
  • AFは静かでとても高速。精度も高い
  • 非常によく出来たレンズだが、発売から10年が経っており、コーティング(逆光耐性)とISが時代遅れになっている。誰もが300F2.8を使えるわけではないし、また、70-300ISで満足できるわけでもないので、中間のクラス(300mm F4ISや400mm F5.6)のリニューアルが必要だ

 

広角系の古いレンズは、銀塩で優秀でも最近のデジカメではあまりパッとしないケースが多いですが、このレンズはかなり優秀なテスト結果で、古い望遠レンズは(出来のよいものなら)今でも十分に使い物になりそうです。

逆光に弱いのとISの効きが悪いのは設計が古いので致し方ないところですが、EF70-300mm ISとの比較サンプルを見る限り、さすがに、廉価なズームレンズとは解像力や抜けの良さが一味も二味も違うようです。