EF-S15-85mm F3.5-5.6 ISは旧型を大きくしのぐ光学性能だが価格が高すぎる

LensTipにキヤノンEF-S 15-85mm F3.5-5.6 IS のレビューが掲載されています。

Canon EF-S 15-85 mm f/3.5-5.6 IS USM

  • 手ブレ補正は実測で3.5段分で公称の4段分には及ばないが、賞賛に値する結果
  • 20Dによる中央部のテストでは、解像力はすべての焦点距離で絞り開放から40lpmmを超えており(基準は30lpmm)、若干絞ると44lpmmに達する。この結果はほとんどパーフェクトで、拍手を送りたい
  • 50Dによる中央部のテストでは、ピークで50lpmmに達し、50Dや7Dと組み合わせて極めてシャープな画像が得られるだろう
  • 20Dによる周辺部のテストでは、解像力は絞り開放からズーム全域で30lpmmを超え、1~2段絞れば36-39lpmmに達する。この結果は非常に優秀。85mmではわずかに他の焦点域よりも悪くなるが、それでも結果は良好なもの
  • 50Dによる周辺部のテストでは、レコードは破れなかったもののレコードからそう遠くない値で、どの焦点距離・絞り値でも非常にシャープな画質。これ以上、何が必要だろうか?
  • 色収差は広角端の開放では大きいが1段絞れば中程度の大きさになる。基本的には色収差は、ニコンの16-85 VRと同程度
  • 歪曲は15mmで-4.52%のタル型で、30mmでは0.75%、85mmでは0.64%の糸巻き型。この値はニコンの16-85 VRに近い値だが、ニコンのほうが広角側で若干良く、望遠側で若干悪い
  • 周辺光量落ちは15mm開放時に45%(-1.73EV)、F4で38%、F5.6で28%で、かなり絞っても完全には解消しない。ニコン16-85 VRよりは良好だが、ツァイスの16-80には劣る
  • 逆光耐性は枚数が多いにもかかわらずとても良好。四隅に光源が入ったときだけ、ゴーストが出ることがあるが、強いものではない
  • AFは静かで本当に速い。精度も問題なし
  • ほとんどすべての観点から旧型のEF-S 17-85mmを大きく超えた光学性能で、広角側が2mm広くなったことがとても大きい。しかし、作りはチープで、もう少しお金を出せば、ずっと作りのよいフルサイズ用のEF24-105mm F4 ISが買えてしまう価格設定は高すぎる

 

解像力はズーム全域で絞り開放から非常に高く、ほとんど文句のない値ですね。望遠側で周辺部の解像力が少し落ちるものの問題のない範囲だと思います。一番の欠点は周辺光量落ちですが、これはこのクラスのライバルも似たり寄ったりなので、仕方がないところかもしれません。

結論では価格が高すぎることが指摘されていますが、確かに望遠側がF5.6の標準ズームとしては、価格は少々高いような気がします。とはいえ、光学性能&15mmスタートを考えれば、許容範囲内でしょうか。