フォクトレンダー COLOR SKOPAR 20mm F3.5は周辺光量落ちが極端に大きいのが弱点

PhotozoneにフォクトレンダーCOLOR SKOPAR 20mm F3.5のフルサイズ機(5D Mark II)によるレビューが掲載されています。

Voigtlander Color Skopar 20mm f/3.5 Aspherical SL II (Canon EOS) - Lab Test / Review

  • 鏡筒は、しっかりと組み立てられた金属パーツのおかげで素晴らしい作り。フォーカスリングは少ししっとりした感触で大変にスムーズに回転する
  • 歪曲は1.9%の穏やかなタル型だが、少し陣笠状になっているので、補正はそれほど容易ではない
  • 周辺光量落ちは、開放では2.9EVと極めて強烈。このような鍵穴を覗いたような画像は補正が困難だ。F5.6まで絞ると1.8EVまで改善するが、許容範囲のレベルにするにはF8まで絞る必要がある。周辺光量落ちは、いささか危機的なレベルだ
  • 解像力は中央は開放から非常に良好で、周辺部も良好だが四隅は明らかに甘い。しかし、F5.6まで絞ると四隅の解像力は著しく改善し、F8まで絞ると周辺部はとても良い(very good)、四隅は良い(good)のレベルにまで到達する。像面湾曲の影響が見られるが、F8まで絞ればほとんど解消する
  • 色収差は1~1.5ピクセルで比較的よく補正されている。ピクセル等倍では目に付くが、プリントではそれほど問題ないだろう
  • 周辺光量落ちが極端に大きいのと四隅の解像力が弱点だが、このレンズの強みは光学性能よりもその極めて小さなサイズと軽量なことにある。500ユーロは安価ではないが、このクラスの単焦点としては高くはない

 

光学性能は単焦点レンズとしてはそれほど高くはありませんが、非常に小型軽量なので、何かのときのためにカメラバッグの片隅に入れておくと言った使い方をするには、とても便利なレンズだと思います。

「大きく・重くてもいいのでとにかく高性能な超広角レンズを」というユーザーには、同じコシナから発売されているDistagon 21mm F2.8がいいかもしれませんね。