Zeiss ZF (ZE) Planar T* 85mm f/1.4 (on Canon EOS) - Lab Test / Review
- 総金属製の鏡筒は極上の作り。溝の刻まれたフォーカスリングは、並外れて素晴らしいしっとりとした感触。ピント合わせで前玉は回転しないが、近接撮影時に1cmほど繰り出す
- 歪曲は0.1%の糸巻き型で、完全に無視してよい大きさ
- 周辺光量落ちは絞り開放では1.7EVの大きな値で、F2でもまだ少し目に付く(0.82EV)。F2.8以上に絞れば問題は目に付かなくなる
- 中央部の解像力は絞り開放でも既に"とても良い(very good)"値で、周辺部と四隅は"良い(good)"のレベルに到達している。F2.8まで絞ると、解像力はかなり向上し、中央は"最高(excellent)"レベル、周辺部と四隅は"とても良い(very good)"のレベルに達する。大口径レンズはフルサイズの解像力テストでは苦戦する傾向にあるが、このレンズは同クラスのレンズの中では少し良好だ
- 倍率色収差は、0.8ピクセルから1.4ピクセルの間で、このクラスのレンズの中では比較的よく補正されている。仔細に観察すれば見えるかもしれないが、心配はない
- ハイライトのボケはとても均一だが、周辺部では猫の目状(キャッツアイ)になる。しかし、これはこのクラスのレンズでは普通のことだ。ボケ味は極めてスムーズだが、キヤノンのEF85mm F1.2L II のほうが若干よい(とりわけ前ボケは)
- 少し絞れば痛烈にシャープなレンズだ。周辺光量落ちはこのクラスでは標準的で、歪曲は問題がない。ボケ味も非常は良好。逆光にはそれほど強くないがライバルと比べて悪くもない。しかし、絞り開放でのコントラストがいくらかぼんやりしているのがウィークポイントだ。ポートレートカメラマンはこれを好むかもしれないが、静物カメラマンはたぶん好まないだろう。
光学性能の評価は3点(ポートレートでは4点)と標準的な評価になっていますが、解像力は、EF85mm F1.2L II よりも全体的に一回り高いようです(EF85mm F1.2L II の解像力は、こちらを参照してください)。開放付近でのコントラストは、そういう味付けなのではないでしょうかね。
ボケ味は、ここではライバル(EF85mm F1.2L II)のほうが上となっていますが、プラナーも十二分に綺麗なボケ味に見えます。
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