・Sigma 8-16mm f/4.5-5.6 DC HSM (tested)
- このような超広角レンズとしては、8-16mmは素晴らしい解像力を見せている。8mmでは開放から中央は1 blur unit(※像の不鮮明さを表す数値で小さいほど優秀)、周辺部は1.5 blur unit。絞ってもそれほど改善せず、F5.6でもわずかに解像力が向上するだけ。14-16mmでも広角端と同様に素晴らしい解像力。10-13mmでは、周辺部が開放で2 blur unitでわずかに解像力が落ちるが、それでも素晴らしい値
- 倍率色収差は広角端ではごくわずかだが、望遠側にズームすると大きくなる。14-16mmの開放だけは色収差が目立つが、他の条件ではあまり目立たない
- 周辺光量落ちは、8mm F1.4で最も大きく、周辺部は3/4EV暗くなる。平均すると1/2EVから1/3EVの間程度
- 歪曲は、広角側で1.4%のタル型で顕著だが、超広角レンズとしては驚くようなものではない。13mmではごくわずかなタル型になり、望遠側では-0.25%のわずかな糸巻き型になる
- AFは高速で静か。無限遠から最短までにかかる時間は1秒未満だ。AF後にフォーカスリングを回転することで常にMFが可能。最大撮影倍率は0.13倍でマクロ性能はよくない
- キヤノンEF-S 10-22mm F3.5-4.5と比較すると、解像力はシグマが上で、色収差もシグマが若干優れている。歪曲はキヤノンが小さい。キヤノンは2004年の発売でいくぶん古くなっている
- ニコンのAF-S DX10-24mm F3.5-4.5Gと比較すると、ニコンは全域でシャープだが、シグマのようなカリカリにシャープなレベルには達しない。色収差はシグマと同じか、ニコンが若干優れている。周辺光量落ちと歪曲は同等
- タムロン10-24mm F3.5-4.5 Di II と比較すると、タムロンは多少解像力に問題がある焦点距離がある。シグマが得意な色収差でもタムロンは問題がある。周辺光量落ちは同等で、歪曲はタムロンが若干良好
このレンズはPhotozoneのレビューでもズバ抜けた高解像力を示していましたが、ここでも同様に開放から1 blur unit(周辺部1.5 blur unit)という超広角ズームとは思えないほどの素晴らしい解像力を示しています。倍率色収差も非常によく補正されていて、APS-C用の広角ズームとしてはトップレベルの性能と言ってよさそうです。
ライバルと比べるとフィルターが付けられないという欠点がありますが、この光学性能と8mmスタートの画角はそれを補って余りあるものがありそうです。
あと補足ですが、歪曲と周辺光量落ちの数値はPhotozoneなどの他のレビューと基準が違うようなので、直接比較しないほうがいいと思います。
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