ソニーE 16mm F2.8は開放ではかなりソフトな描写

SLRGearに、ソニーE 16mm F2.8(NEXのキットレンズ)のレビューが掲載されています。

Sony E 16mm f/2.8 SEL16F28 (Tested)

  • F2.8では、このレンズはかなりソフトな描写だ。解像力は平均で4.5blur unit(不鮮明さを表す数値で小さいほどシャープ)で、中央の小さなスイートスポットは2blur unitsでほどほどにシャープ。絞るとシャープネスは改善するが、大きくは改善せず、F4では3blur units。最もシャープになるのはF5.6-F8で、このときの値は2.5blur units。
  • 色収差は高いレベルで、周辺部だけが必ずしも高いわけではない。色収差は絞り開放で最も顕著で、そして絞るにつれて若干減少する。
  • 周辺光量落ちは、開放で2/3EVで大きくはない。絞った場合は、どの絞り値でも周辺光量落ちは1/3EV。
  • 歪曲は広角レンズでは通常タル型になるが、このレンズは驚いたことにかなり大きな糸巻き型(-0.7%)だ。
  • AFは高速で、無限遠から最短まで1秒以下で合焦する。フォーカスリングは止まることなくいくらでも回転する。マニュアルフォーカスではモニタが拡大表示になるので、とても容易にピントを合わせることができる。
  • このレンズは、NEXとの組み合わせでほとんどポケットに収納できるシステムを構築できる。NEXの広角の単焦点がいいと思うなら、現時点ではとにかくこのレンズしかない。これは面白い小さなレンズだが、価格と性能がたぶんこのレンズを完全なコンシューマー用に限定している。

 

E16mm F2.8はユーザーの間でもいろいろと議論があるレンズのようですが、テスト結果を見る限りでは、光学性能的には今一つと言った感じです。特に解像力が全体的に低く、絞ってもそれほどシャープにならないのは、単焦点レンズとしては少々不満の残るところかもしれません。あと、広角レンズにもかかわらず、歪曲が糸巻き型なのは不思議ですね。