・Olympus 40-150mm f/4-5.6 ED M.Zuiko Digital (Tested)
- ワイド端では開放からかなりシャープだが、左右で解像力が異なっている。焦点距離によって解像力の甘い位置が変わってくるので、これを偏芯と推測するのは適切ではない。絞ると若干解像力は向上し、右側以外はかなりシャープになる。F5.6とF8では基本的に良好な解像力だ。
- ズーム中間域(49-70mm)は最も性能が良く、左端を除けば開放から良好な性能。F5.6まで絞れば非常にシャープになり、回折の影響が現れるF11までは素晴らしい性能だ。ズームの望遠側(100-150mm)では、解像力は良好だが、よりワイド側ほどの解像力ではない。100mmではF8でかなりシャープになるが、150mmではベストのF8でも100mmほどシャープにはならない。
- 色収差はワイド端(40mm)で目立ち、ハイコントラストの部分でいくらかマゼンタとブルーの色ずれが見られる。中間域では色収差は良好に補整され、望遠端でも色収差はわずかに見られるのみ。
- 周辺光量落ちは、最も大きくなる150mm F5.6で1/3EVで問題はない。歪曲は70mmまでは若干のタル型で、70-150mmでは糸巻き型。70mmでは歪曲は基本的にない。
- AFは非常に速く、無限遠から最短まで1秒未満。前玉は回転しないので、偏光フィルターの使用は容易。MFはフライバイワイヤ(モーター駆動)で、MFに向いた設計とは言えないが、液晶モニタの等倍表示によって正確なピント合わせが可能。
- フォーサーズ用の40-150mmと比較すると、フォーサーズ用のほうがシャープだが、色収差は目立つ。パナソニックの45-200mmと比較すると、ほぼ同程度の性能。
- 40-100mmまでは素晴らしい性能で、150mmでは平均的な性能。14-42mmのキットレンズを補う望遠レンズを探しているユーザーは、このレンズ以外は探さなくてもいい。
これだけ軽量・コンパクトなレンズで、この写りならかなり満足できそうです。望遠端だけは少し甘くなりますが、これはこのクラスの他の望遠ズームでも同様なので問題はないと思います。このレンズを9-18mmと14-42mm と組み合わせれば、まったく苦にならない重さで幅広いズーム域をカバーできますね。
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