タムロンSP AF60mm F2 Di II Macroは光学性能は非の打ち所がないがAFが弱点

LentsTipに、タムロンSP AF 60mm F2 Di II LD Macroのレビューが掲載されています。

Tamron SP AF 60 mm f/2.0 Di II LD (IF) Macro 1:1 - lens review

  • 鏡筒は滑らかなプラスチック製。フォーカスリングリングは残念ながら完璧にはほど遠く、わずかに回転させたときにしばしばピントの位置が動かないことがある。このような動きの悪さは、精密なピント合わせをする時に非常にイライラする。また、残念なことに今日のマクロレンズではポピュラーな、フォーカスリミッターが用意されていない。
  • 中央の解像力は、絞り開放でほとんど40lpmmに届いており、良好な結果だ。F2.8に絞ると49lpmmで、同じ絞り値のキヤノンのEF100mm F2.8L マクロよりも解像力は高い。F4とF5.6ではタムロンは51-52lpmmで、キヤノンとの差は誤差の範囲。
  • 周辺部の解像力は絞り開放で34lpmmに達し、十分に実用的な画質。加えて、絞れば急速に改善する。このレンズは、多くのAPS-C(DX)用のライバルよりも優秀で、中央も周辺部も素晴らしい解像力を楽しむことができる。また、小さなチャートを使って近距離(1mよりもずっと近い距離)での解像力も測定したが、全く違いはなく誤差の範囲内だった。
  • 倍率色収差は絞り開放で最も大きくなる(0.08%)が、良好に補整されていて全く問題はない。絞れば倍率色収差は改善する。軸上色収差は2枚のLDレンズによって非常に良く補整されている。
  • 周辺光量落ちはF2で38%(-1.38EV)で開放でのみ目立つ。F2.8に絞ると16%(-0.51EV)に改善し、F4では8%で完全に気にならない大きさになる。周辺光量落ちはAPS-C用のライバルよりも明らかに優れている。
  • 歪曲は-0.49%のタル型で、このクラスでは最も大きいが、実写ではほとんど気にならない。
  • 逆光耐性は、単焦点で手ブレ補正未搭載のレンズとしては複雑な構成のレンズなので、問題があると予想していたが、驚くほどよかった。
  • AFは超音波モーターではないので作動音があるが、特別にうるさくはない。AF速度はかなり遅く、フォーカスリミッターがないので余計にそう感じる。無限遠から最短までは2秒ほどかかる。AF精度はテストでは14%ピントをはずしており、褒められない。
  • すべての絞り値で画面全域がシャープで、色収差も少なく、光学性能は非の打ち所が無い。問題はAFがライバルに遅れを取っていることで、AFはノイジーで、遅く、精度も並みだ。

 

光学性能は非常に優秀なレンズですが、AFが少々足を引っ張っているようですね。最近ではタムロンもUSDやPZDなどの新しいAFモーターを採用しているので、このレンズの後継機ではAF性能の改善を期待したいところです。