ペンタックスDA40mm F2.8 Limitedはとても調和の取れた光学性能

photozoneに、ペンタックスDA 40mm F2.8 LimitedのK-5による再テストが掲載されています。

Pentax SMC DA 40mm f/2.8 Limited - Review / Lab Test

  • 多くの金属パーツを使用しているおかげで、鏡筒の造りは素晴らしい。AFはボディモーター駆動で、中程度の駆動音がある。AF速度は、K-5では非常に速い。
  • 歪曲は0.6%のわずかなタル型で、通常は問題ない。周辺光量落ちは、開放で0.8EVで、F4まで絞ると問題はほとんどなくなり(0.26EV)、それ以上絞れば無視してよい値になる。
  • 解像力は絞り開放から既に画面全域でとても良い値(very good)で、F5.6では(全域で)素晴らしい値(excellent)になる。F11以上では回折の影響で解像力は落ちる。
  • 倍率色収差はほとんどなく(0.23~0.28ピクセル)問題はない。軸上色収差(ボケの色付き)は、F2.8ではとても目立つが、F4で減少し、F5.6で解消する。
  • ボケ味は開放では輪郭に縁取りが見られるが、絞ると若干改善する。ハイライトの形は画面全体で完璧な円形で、ハイライトの円の内側は完璧ではないが極めてスムーズだ。しかし実写では、ハイライトに、縁取りに加えて中央にスポットライトのような奇妙な表現が見られる。しかし、この現象が見られるのは特別な状況でのみだ。後ボケと前ボケは若干うるさい。
  • このレンズは鏡筒の造りが素晴らしく、とても調和の取れた光学性能を示している。絞り開放から画面全域でシャープで、歪曲や倍率色収差の問題はない。周辺光量落ちが見られるのは開放のみだ。ボケ味は若干平均を下回り、開放付近では色ズレ(軸上色収差)も目立つ。また、絞ったときのフォーカスシフトの問題があり、近接撮影では影響がある。
  • 最も大きな問題は性能ではなく、このレンズの活用法だ。このレンズは比較的暗く、伝統的な単焦点レンズのほうがより暗所に強く、ボケを生かした写真が撮れる。大きさ・重さについて言う人もいると思うが、デジタル一眼にこのレンズを装着しても、ポケットには入らない。とは言うものの、このレンズは非常に優秀なレンズだ。

 

光学性能の評価は5点満点で4点と、かなり高い評価になっています。解像力は絞り開放から画面全域で非常に高い値で、1600万画素のK-5でもまだ余裕がある感じです。解像力に加えて、倍率色収差も極小なので、風景の撮影ではかなり使い勝手がよさそうですね。

ただ、ボケ味に関してはうるさくなりがちなようなので、ボケを生かした写真を撮りたい方は、FA43mm F1.9と使い分けるのがいいかもしれませんね。