ツァイスDistagon T* 25mm F2は中央は驚くべき解像力だが周辺部は絞らないと甘い

photozoneに、ツァイスDistagon T* 25mm F2のフルサイズ機(5D Mark II)によるレビューが掲載されています。

Zeiss ZE Distagon T* 25mm f/2 (Canon EF) - Review / Lab Test

  • 鏡筒は総金属製で、クオリティは驚くほど高い。溝が刻まれたフォーカスリングは、AFレンズにはないしっかりとした重さがある。フォーカスリングの回転角はとても大きいので、正確なピント合わせが可能だ。
  • 歪曲は1.8%の穏やかなタル型。このクラスの単焦点レンズとしては平均的で、旧型のT* 25mm F2.8と同程度の値。
  • 周辺光量落ちはF2で2.6EVでかなり悪くなっており、大部分のシーンで目立つだろう。問題はF2.8でも1.7EVで非常に目立つことだが、F5.6以上に絞ればそれほど目立たなくなる。フルサイズ機使用時の周辺光量落ちは、ツァイスZシリーズの大きな弱点だ。
  • 中央の解像力は極めて高く、まさに驚くべきものだ。開放からコントラストも高い。このレンズは、ここでは容易に5D2のセンサーの能力を超えている。周辺部の画質は開放では少し弱く、とても良い(very Good)のレベルで、四隅は更に甘い。F2.8に絞っても大きな改善は見られないが、F4ではかなり改善し、F5.6でピークに達する。このとき、画面全域で非常にシャープになる。
  • 色収差は周辺部で平均0.3ピクセル前後で、大幅に改善されており、実写では全く問題ない。
  • Distagon T* 25mm F2は中央の解像力とコントラストは開放から素晴らしいが、周辺部は開放付近では甘い。とは言うものの、開放付近で撮る用途では、これはそれほど問題にならないだろう。F5.6~F8まで絞れば非常にシャープだ。鏡筒の造りは、防塵防滴ではないことを除けば最高だ。問題は価格で、1400ユーロはキヤノンのEF24mm F1.4L II と同じ価格だ。キヤノンは明るいが、同じ絞り値での比較では若干ツァイスが良い。

 

光学性能は5点満点中3.5点で、まずまずの評価となっています。コントラストがとても高いのがツァイスらしいですね。

解像力は周辺部が若干問題視されていますが、絞れば十分な解像力になるので、風景にも問題はなさそうです。中央の解像力は5D2では測定できないほどの値なので、APS-Cの高画素機と組み合わせるのも面白いかもしれませんね。