ニコンAF-S NIKKOR 85mm F1.8Gはほとんど全ての点で非常にハイレベルなレンズ

photozoneに、ニコンのAF-S NIKKOR 85mm F1.8GのFX機(D3X)によるレビューが掲載されています。

Nikkor AF-S 85mm f/1.8 G (FX) - Review / Test Report

  • 鏡筒はハイクオリティはプラスチックで、造りはとてもしっかりしている。ゴムで覆われたフォーカスリングは、申し分のない重さがあり、スムーズに回転する。嬉しいことに、フォーカスリングの回転方向を変えても、遊びがなくフォーカスが追従する。インナーフォーカスなので、レンズの全長は一定で、フィルター取り付け枠も回転しない。
  • 超音波モーターによるAFは無音に近く、いつでもマニュアルフォーカスが可能だ。AFスピードは、ポートレート用の単焦点レンズとしてはとても速い。
  • 歪曲はわずかなタル型(0.177%)で、実写では問題はない。
  • 周辺光量落ちは開放では顕著だが、絞れば大きく改善し、F4以上では、周辺光量落ちが目立つ被写体でも問題はなくなる。
  • 解像力は、中央は開放からF8までハイレベルな値(excellent)で、F11からは回折の影響で顕著に解像力が落ちる。周辺部と四隅は中央より若干低い値だが、開放からとても良好な値(very good)だ。中程度まで絞ると、周辺部と四隅もかろうじて最高(excellent)の解像力に達する。このレンズは絞ると、多少のフォーカスシフトが見られる。
  • 倍率色収差は、周辺部で0.5から0.7ピクセルでよく補正されている。軸上色収差は開放付近ではボケの色付きが顕著だが、絞ればもちろん少なくなる。
  • 背景のボケは開放で極めてスムーズで、うるさくなりやすいゾーン(ピント位置の近く)でさえスムーズだ。7枚羽根の円形絞りのおかげで、ハイライトの形は、あまり絞らなければ円形を維持しているが、F4以上に絞ると多角形に見え始め、F5.6ではそれが顕著になる。また、口径食のために、絞り開放では周辺部のハイライトの形が若干猫の目状になる。
  • 旧型のAF-D 85mm F1.8では、開放付近でパープルフリンジが目立つ傾向があったが、新型ではそのような傾向は見られなかった。
  • 85mm F1.8Gは、ほとんど全ての点で非常にハイレベルの素晴らしいレンズだ。最も驚いたのはボケのクオリティで、これは85mm F1.4には及ばないが極めて近いレベルだ。このレンズはほとんどの項目で85mm F1.4のおよそ95%のパフォーマンスで、価格は1/3だ。もちろん、大いに推薦する! 

 

光学性能は5点満点中4.5点と、極めて高い評価となっています。解像力は非常に高く、ボケ味も良好なので、ポートレートから風景まで用途を選ばずに何にでも使えそうです。これだけ優秀な性能にもかかわらず、実売価格は5万円を切っているので、とてもコストパフォーマンスの高いレンズですね。