ソニーE50mm F1.8 OSSは高性能なレンズだが色収差が目立つ

SLRGearに、ソニーE50mm F1.8 OSS (SEL50F18)のレビューが掲載されています。

Sony E 50mm f/1.8 OSS SEL50F18 (Tested) 

  • E50mm F1.8 はシャープなレンズだが、開放からシャープなわけではなく、開放では全体にいくらか甘い。絞るに従って改善し、F2.8では顕著に良くなり、F4ではほぼ隅々までかなりシャープになる。最高の解像力を得るためにはF8まで絞る必要があるが、実際の撮影では、F2.8は別として、F4からF8で解像力にそれほど大きな違いは感じないだろう。回折の影響はF11から現れる。
  • 倍率色収差は、特に開放付近では驚くほど抑えられているが、絞るとハイコントラストの部分に目立つようになる。
  • 開放でチャートの隅の部分に赤の色ズレが見られるが、これは軸上色収差によるもので、絞れば減少する。この赤の色ズレは、ハイコントラストな被写体では画面の中央でも見られる。これはコントラストの高い被写体では問題があるが、階調が緩やかに変わる被写体なら問題は少ない。
  • 周辺光量落ちは、開放で1/3EV前後のわずかな値。絞ると周辺光量落ちは、無視してよい値になる。
  • 歪曲はごくわずかな糸巻き型だ。
  • AFはとても静かで、フルタイムマニュアルフォーカスが可能だ。フィルター取付枠はフォーカシングで回転しない。最大撮影場率は0.16倍で、マクロ撮影向きのレンズではない。
  • 手ブレ補正は公称4段分だが、テストではむしろ2.5段分に近かった。
  • ソニーの50mm F1.8 SAM(+LA-EA1マウントアダプタ)と比べると、開放付近ではE50mm F1.8が優れているものの極めてよく似た性能だ。
  • シグマの50mm F1.4 EX DG HSM(+LA-EA1マウントアダプタ)と比べると、シグマはE50mmよりも目に付くほどのよい結果は得られていないように見える。
  • E50mm F1.8 OSSは高性能なレンズで、唯一、開放付近で色収差(軸上色収差)が目立つのが欠点だ。その場合でも、問題になるかどうかは被写体によるので、それほど顕著に目立たないかもしれない。

 

サンプルを見ると、開放付近では少しソフトな描写ですが、ポートレートでは返って雰囲気が出ていいかもしれませんね。絞ると非常にシャープになるので、風景の切り取りなどにも問題なく使えそうです。

あと、軸上色収差の問題が指摘されていますが、これはテストチャートでは確かに目立つようですが、普通の被写体のサンプルを見る限りではあまり問題はなさそうですね。