ニコンAF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VRは色収差が少なくシャープだが歪曲が大きい

ePHOTOzineに、ニコンAF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR のレビューが掲載されています。

Nikon AF-S Nikkor 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR Lens Review

  • 全長はわずか78mm、重さは465グラムで、このレンズはFX用のレンズとしては極めて軽量コンパクトだ。鏡筒はハイクオリティなプラスチック製。マウントは金属製で防塵防滴のシーリングが施されている。
  • 超音波モーターによるAFは、素早く正確に合焦する。フォーカシングはインナーフォーカスで、フィルター取り付け枠は回転しないため、偏光フィルターの使用は容易。
  • フォーカスリングは、十分な重さがありスムーズで、とても容易にピントを合わせることができる。ズームリングもスムーズで、回転角はワイド端からテレ端まで1/4回転ほどで極めて小さい。ズームリングには十分な抵抗があり、自重落下は見られない。
  • 手ブレ補正は公称4段分で、テストでは、おおまかに言って3段分の効果だった。補正が効いて像が安定するまでのタイムラグは非常に少ない。
  • 解像力は24mmでは中央は開放から素晴らしい値(excellent)で、四隅にかけての値も中央からそれほど劣っていない。絞ると解像力は増し、F5.6でピークになる。このとき、中央の解像力は際立った値(outstanding)で、四隅も素晴らしい値(excellent)だ。
  • 50mmの解像力は全体的に低下するが、中央は開放からとても良い値(very good)だ。四隅は良い(good)をわずかに下回っている。F8-F11まで絞るとピークに達し、中央は素晴らしい値(excellent)に、四隅もとても良い値(very good)になる。
  • 85mmでは中央は開放からとても良い値(very good)だ。四隅の解像力は良い(good)のレベルで若干向上している。全体の解像力がピークに達するのはF11。
  • 色収差は24-50mmでは1/2ピクセルをわずかに超える値で、よく補正されている。85mmでは0.75ピクセルで若干色収差が増すが、通常の写真では全く問題はないはずだ。
  • 周辺光量落ちは24mmでは2.83EV、85mmでは1.93EVで非常に目立ち、ズーム全域でF8かそれ以上にまで絞らないと見た目に均一にはならない。
  • 歪曲は24mmで4.74%のタル型、85mmで2.78%の糸巻き型で、ズームの両端で極めて大きく、直線的な被写体が周辺部にあるととても目立つ。幸いなことに歪曲の形はズーム全域で整っており、後処理で比較的容易に補正することができる。
  • 逆光にはとても強いが、24mmで光源を直接入れて撮影するといくらかフレアが出るかもしれない。また、85mmでは同じ状況でコントラストの低下が見られることがあった。
  • 24-85mmはFX用のハイクオリティな標準ズームを探している人で、特に他の標準ズームの大きさや価格が気に入らない人には理想的なレンズだ。このレンズは歪曲はかなり大きいが、色収差が少なくシャープだ。
  • 良い点: 中央部のズーム全域での良好な解像力、手ブレ補正(VRII)、良好な造り、他のFXレンズと比べて比較的軽量コンパクト。
  • 悪い点: ズーム両端の歪曲が大きい、開放で周辺光量落ちが目立つ。

 

解像力は広角端は非常に優秀で、中間域から望遠側はまずまず良好といった感じですね。絞り開放から、周辺部の解像力が高目なので風景には使いやすそうです。

歪曲と周辺光量落ちかなり目立つのがウィークポイントのようですが、コンパクトなズームなのである程度は仕方がないかもしれませんね。フルサイズ機もこのレンズとの組み合わせなら、ナノクリズームとの組み合わせよりもだいぶ気軽に持ち出せそうです。