キヤノンEF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STMは広角端の歪曲が顕著

lensrentalsに、キヤノンEF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STM のテスト記事が掲載されています。

Canon's 18-135mm IS gets an STM Makeover

  • 新型はSTMモーターが採用されただけでなく、光学系も変更されており、UDレンズとモールド非球面レンズが追加されている。公式のMTFチャートでは、新型18-135mmが旧型よりも少なくとも望遠端では明らかによくなっていることを示している。旧型の18-135mmのデータがなかったので、テストではEF15-85mm F3.5-5.6 ISと比較した。
  • MTF50(50mm、F5)では、中央の解像力は15-85mmのほうがずっと高く、一方で、18-135mm STMは周辺部の解像力が高い。もし、風景の撮影をするなら周辺部が素晴らしくシャープな18-135mmを選ぶかもしれないが、1つの被写体を撮るなら中央が高解像力な15-85mmを選ぶ。
  • 広角端では18-135mmはそれほど良くはなく、15-85mmと比べると、中央の解像力は大きく異なっている(15-85が850、18-135が600)。周辺部も15-85mmが平均420LP/IHに対して、18-135mmは390LP/IHにしかならない。15-85mmは極めて素晴らしいが、18-135mmはそれほど良くはなく、この違いは一見して明らかだろう。
  • 歪曲は18-135mmは18mmで3.8%で実に顕著だ。ある動画屋の人がこのレンズを既に「フィッシュアイ高倍率ズーム」と呼んでいる。後処理で歪曲は除去できるが、これはワイド端で高くない解像力が更に低下する。
  • 望遠端(135mm)では、広角端よりも性能が良く、解像力のピークは640で平均580LP/IH。歪曲は1.4%のわずかな糸巻き型で深刻なものではない。これは公式MTF通り、このレンズが広角端よりも望遠端に強いことを裏付けている。
  • STMモーターによるAFは、T4i(Kiss X6i)と7Dではスムーズで正確だった。動画でもAFは良好。
  • このレンズは明らかに動画を念頭に置いて設計されたレンズだ。とは言え、歪曲を考えると広角端はあまり実用的ではないかもしれない。25mm以上では問題はない。ズーム域を必要としていて、レンズを1本だけ持って行きたいならよい選択かもしれない。

 

EF-S15-85mmはクラス違いのレンズなので、できれば旧型の18-135mmと比較して欲しかったところです。テストでは全体的な性能で15-85mmに及ばないのは仕方がないとしても、広角端の歪曲がかなり大きいのが気になるところですね。