フォクトレンダーNOKTON 17mm F0.95は買って後悔することのないレンズ

ePHOTOzineに、m4/3用の大口径単焦点レンズ「フォクトレンダーNOKTON 17.5mm F0.95」のレビューが掲載されています。

Voigtlander 17.5mm f/0.95 Nokton Micro Four Thirds Lens Review

  • 他のm4/3用レンズと比べると、このレンズは全長80mm・重量560gで大きく重い。コンパクトなm4/3ボディとの組み合わせでは若干扱いにくいが、サイズが大きくグリップのあるG3との組み合わせなら良い感じだ。
  • 鏡筒は金属が多用され、造りは最高レベルだ。フォーカスリングは絹のようにスムーズで、軽いタッチでピントを合わせることができる。フォーカシングでフィルター取り付け枠は回転しない。
  • F0.95のレンズとしては、中央の解像力は開放から思いのほか良好で、良い(good)のレベルに到達している。四隅は(開放では)あまり芳しくない(faily poor)が、これはこのような大口径レンズでは予想されたことだ。
  • F1.4に絞ると、中央の解像力は素晴らしい値(excellent)になり、四隅もまずまず(fair)のレベルになる。ピークのF5.6では、画面全域で素晴らしい解像力(excellent)になる。
  • 色収差は、このような大口径から予想された通り、周辺部ではかなり大きく、開放付近で1ピクセルを超える。絞ると色収差は改善され、F2.8からF11の間では許容範囲の値を維持している。特にハイコントラストの被写体が画面の四隅にあると、開放付近では色ズレが目立つかもしれない。
  • 周辺光量落ちは、F0.95で2.4EVで大口径レンズとしては極めてよく補正されており、F2.8以上に絞れば見た目には均一になる。
  • 歪曲は1.69%の軽いタル型で、これはしばしば問題となるだろう。歪曲の形は整っているので、補正は容易だ。
  • 逆光ではフレアやコントラストの低下は、めったに問題にならなかった。付属のフードはまずまず効果的。
  • 中央の解像力はこのような大口径レンズとしては素晴らしく、絞ると更によくなる。鏡筒の出来栄えは、より高価なライカやツァイスの水準だと感じる。万人向けのレンズではないが、浅い深度やステップレスの絞りに興味がある人は後悔することはないだろう。
  • 良い点: 開放から中央は良好な解像力で絞ると更に向上する、際立った造りの良さ、動画のためのステップレスの絞り、被写界深度目盛りがある、手頃な価格。
  • 悪い点: 開放付近で周辺部の色収差が大きい、多くのコンパクトm4/3機には重すぎるかもしれない。

 

F0.95の大口径レンズですが、開放からきちんと使えるレベルの解像力を維持しているのは立派ですね。周辺部は開放付近ではかなり甘いですが、絞ると急速に改善して非常にシャープになるので、ボケを生かした撮影から風景まで幅広く使えそうです。倍率色収差がウィークポイントのようですが、サンプルを見る限りでは許容範囲内という感じです。