パナソニックGHシリーズへのグローバルシャッターの搭載は2年後?

EOS HD に、パナソニックGH3の主に動画に関するインプレと、パナソニックのウエマツミチハル氏のコメントが掲載されています。

Panasonic GH3 real-world test (pre-production firmware)

  • GH3の新型センサーは、スピード(読み出し速度)ではなく、特にスチルの画質により最適化されているように見える。動画ではダウンスケールのエレガントさでGH2に劣り、結果、いくらかモアレが見られる。
  • (スチルの)RAWのノイズやカラーバランスに関してはGH3は勝利者だ。改善された色やスムーズなトーン、広いダイナミックレンジは、動画でもプラスになっている。明るい光源の周囲のハロや、微妙な陰影間のグラデーションのバンディングも抑えられている。
  • EVFとモニタは有機ELになり、大幅に改善されている。モニタには最新技術のパネルが採用されており、視野角や色再現、コントラストはIPS液晶よりも改善されており、消費電力も少ない。
  • ローリングシャッターは、特に1080/60pモードでは、より高速に動作しており、キヤノンの一眼レフの動画モードと比べてジェロ(こんにゃく効果)は減少している。しかし、私は1080/60pのより高速な読み出しのために、(混合する)画素数を減らしているか、またはラインスキップをしているのではないかと感じてる。
  • GH1/GH2は素晴らしくモアレが抑えられていたが、GH3はモアレが相当多く見られた。私はGH2では、画素混合とオーバーサンプリングが1080p以上で読み出すことによって行われていると推測しており、このトリックがGH3には採用されていないのではないかと思っている。(パナソニックジャパンの)ウエマツ氏は、GH3のローパスが弱いことも示唆している。
  • よいニュースは、GH3がGH2の動画モードでの驚異的な解像力を受け継いでいるということだ。1080pの解像力では、GH3は何倍も高価な最高のシネマカメラと肩を並べている。
  • ウエマツ氏に、グローバルシャッターがGHシリーズにいつごろに採用されているか尋ねたところ、彼は2年と推測している。グローバルシャッターはジェロ(こんにゃく現象)やラインスキップによるモアレを防ぐことができ、機械シャッターを排除することができるが、画質(ノイズやダイナミックレンジ)とはトレードオフだ。私は次のGHではグローバルシャッターが採用されると推測している。
  • AFはEOS Mとは別次元で、低コントラストな場合を除けば、高価なニコンD4に匹敵する。フォーカスピーキングは採用されていないが、ウエマツ氏は多くのリクエストがあると述べているので、ファームアップでこの機能が搭載されても驚きはない。
  • GH3はGH2の9割がた成功したアップデートだ。以下はGH3の良い点と悪い点(改善して欲しい点)。
  • 良い点: スチルの画質、色再現とダイナミックレンジ、高感度性能、動画の解像力、コンシューマー機としてはこれまででベストのコーデック、非圧縮のHDMI、有機ELのEVFとモニタ、防塵防滴、バッテリーグリップとバッテリーライフの改善、ハンドリングの改善。
  • GH3に追加・改善して欲しい点: ローパスを強くして欲しい、720/120pスーパースローモードの追加、テクニカラーシネスタイル、フォーカスピーキング、Fn4に割り当てられる機能の追加。

 

GH3はスチルの画質はかなり高く評価されていますが、動画の画質に関してはモアレが目立つということで、GH2から手放しで良くなっているとは言えないようですね。

グローバルシャッターの搭載はGH3でも見送られましたが、2年後に投入されるという話通りになれば、GH3後継機でグローバルシャッターが投入される可能性があるかもしれませんね。