・マイクロ分光素子を用いたイメージセンサの高感度化技術を開発
- パナソニックは光の波の性質を使って撮像素子に入射する光を色ごとに分離できる、独自の「マイクロ分光素子」を考案・開発し、イメージセンサに適用することで高感度なカラー撮影を実現する事に成功。
- 光の回折現象を微細な領域で制御するマイクロ分光素子により、カラーフィルタを使用しない色配置が可能となり、カラーフィルタを使用する従来の方式と比べ、約2倍の高感度化を実現。
- 従来のイメージセンサにおけるカラーフィルタの置換えとして設計ができ、(CCD・CMOSなどの)イメージセンサの種類に依存せず適用が可能。
- 従来の半導体デバイスの製造で用いられている無機材料や加工プロセスを使って作製が可能。
パナソニックのマイクロ分光素子を使うと、カラーフィルター使用時に比べて約2倍の感度が得られるということなので、今後登場するパナソニックのセンサーは飛躍的に高感度に強くなるかもしれませんね。
また、製造にはこれまでの半導体の製造技術が流用できるようなので、極端に価格が高くなる心配もなさそうです。この技術を使った撮像センサーが、パナソニックのコンパクトやマイクロフォーサーズ機に採用されるのが楽しみですね。
Mike
素晴らしいです。
デジタル撮像分野が大きく変わる転機が来そうですね。
感度が高い上にFoveonに近い画質が得られるのでしょうね。
実用化が楽しみです。
hiro
この受光素子を搭載した機種が出て、GH3が激安になればいいのになぁ~
Ilford FP4
感度が上がるのは大歓迎ですが、光路をある程度確保する必要がありそうなので入射角が制限されるかもしれませんね。
センサが小さく、テレセン性が確保されたマイクロフォーサーズレンズだけなら許容出来るかもしれませんが、より大きなセンサだと問題になるかもしれませんね。
man
Foveonのように一画素でRGBの解析ができるのかと思ったらリンク先の図解を見た感じカラーフィルターがないだけで結局ベイヤーの様に複数の画素でRGBを解析する方式なんでしょうかね
それでも大きな期待が持てます
hyperjuin
CCDファンとしてはCCDにもCMOSにも適用できる技術というのがとても興味深いです。m4/3の実機登場が待ち遠しいですね。節分明けのMade in Japanのグッドニュース、こういう元気の素が今年はカメラ業界から沢山出て来そうで楽しみです。
CarlZeissman
裏面照射とあわせて使用できれば高感度でもディティールを失わずに撮影可能ということですね。
これはうれしいですね。
高画素化よりもこちらのほうが素直にうれしいです。
ぽぽぽぽーん
どうも簡単にいえば、カラーフィルターで遮っていた補色成分を分離して、ノンフィルターの白色光の別画素(隣接画素)に当てることで色情報を得るようで、実際の解析はRGBW方式に似るみたいですね。
高感度には強くなりそうですが、低感度での特性が分からないのが不安です。
コロアフロ
生活の中で、仕事が終わる夕方から風景とか撮影に行く事が殆どで、室内で撮る事もしばしば。そんな誰でもよくある普通の生活を送る私には夢のような高感度な素子が現れたって思いました(◜௰◝)
期待しちゃいますです(*´∀`)b
norton
二倍、とはどういうことなのでしょうか?一段分?だとしたら、そこまでのパナソニックのアドバンテージともいえなさそうな…。
おにぎり
新技術でありながら既存の設備で作製可能というのは
商品化の早さにも繋がりそうなので楽しみですね
PPG
いきなりですが、これはかなりのブレークスルーでしょう。早い話、今までカラーフィルターで吸収してしまっていた補色もセンサーに届ければ2倍の感度という簡単な理屈なんでしょうが、ここに出ている素子の配列だとベイヤーから色情報を演算するより高精度でかつシンプルに演算可能のように見えますね。非常に合理的だと思います。
Robin
面白そうな技術ですね!一段のアドバンテージは小さくないでしょう。
家電屋とか揶揄される事もありますが、センサーに関してはカメラ屋よりもむしろ本職。どんどん工夫して、良い製品を生み出して欲しいですね。
Chibi
今までのベイヤー配列が
R G R G R G ...
G B G B G B ...
R G R G R G ...
G B G B G B ....
と並んでおり
・Gの隣にRとBがある。
=> Gの色を推定するのに必要な情報は距離1コマ
・RおよびBのとなりにはGしかない。
=> RおよびBの色を推定するのに必要な情報は距離2コマ
Gが全体の1/2でRとBが1/4ずつなので、平均で距離1.5コマ離れた場所の情報を見る必要があります。
マイクロ分光法式は多分以下のように並ぶのだと思います。
+B +R +B +R -R +R +B +R ...
+R +B -B +B +R +B +R -R ...
-R +R +B +R +B -B +B +R ...
+R +B +R -R +R +B +R +B ...
色を再現するのには+R、-R、+B、-Bの四種類の内三種類の情報があれば足ります。
・+Rおよび+Bは隣の画素の情報を合わせると三種類になる。
=> +Rおよび+Bの色を推定するのに必要な情報は距離1コマ
・-Rおよび-Bは隣の画素がすべて同じ。
=> -Rおよび-Bの色を推定するのに必要な情報は距離2コマ
+と-の存在確率は4:1なので、平均で距離1.25コマ離れた場所の情報を見る必要があります。
実際の補間にはもっと広い範囲の情報を元に行なっているだと思いますが、近い距離に情報があるほうが精度も高まるでしょう。
つまり解像感が上がってくれるのではないかと期待したのです。
しかしこの説明ですとX-transは色を推定するのに必要な距離が常に1なんですよね…
明るさ以外に本当に利点ないんでしょうか?
masu
おお、すごいですね。
これはローパスフィルターはいるのでしょうか?
これに負けじと、SONYや東芝からもいいセンサーが出来て欲しいです。
ケットシー
約2倍ってどの程度ですかね?低感度が犠牲にならなければすごい技術ですね。後は一眼レフに負けない動体AFを手にいれれば言うことありません。かなりのスピードで進化しています。キヤノンは追いつけないだろうなぁ。
あっ、でもパナソニックはセンサー外部調達に方針変更したわけではないのかな?
PON吉
いままで散々ソニーセンサーと比べてって言われ続けてきたから・・パナの反撃が始まると面白いことになりそう。
Chibi
ごめんなさい。上記計算間違えています。
その上斜めを勘案していないので、
ベイヤー配列:
1 * 0.5 + (2^0.5) * 0.5
で約1.2距離
Panasonic:
1 * 0.8 + (2^0.5) * 0.2
で約1.08距離でした。
acti
図を真に受ければ入射角によって色化けが起こりそうですが、どうなんでしょう。
ヤーノシュ
実際のものを見ないと説得力ないですね。
それと、高感度重視だけでなく低感度でも素晴らしいものを期待したいですね。
高感度を使う場面ってそう多くないのにね。
きくらげ
同様にカラーフィルターを持たないライカモノクロームの例を見るに、ISO感度がそのまま1段分シフトする形になりそうですね。
しかしそうなると現状のパナのセンサーだと最低感度がISO320とかそのあたりになりそう。
HM
素晴らしい!これを新「DMC-L1」に搭載して下さい、お願いします。絞りリング、SSダイヤル、ファインダーのついたヤツをー
暇人
こんな技術を考え、実現するなんて、本当にすばらしいです。パナの技術陣に拍手を送りたいです。
xingxing
タイトルを見たらちょっと期待したんですけど、また滲ませちゃうんですね。分光する形で隣の画素と滲ませるのでローパスは不要なんでしょうけど、ローパスでぼかす代わりに分光で滲ませているんですから、その構造上、Foveonのシャープさには遠く及ばないことでしょう。
北風
これはセンサー本体の技術ではなくて、
センサーの前に付いているカラーフィルターを置き換える技術ですよね。
今まではRGGBのカラーフィルターを付けていた代りに、
特殊な分光機能を持った代替品を発明しましたという感じで。
カラーフィルターの代替品だから、どんなセンサーにも付けられるのでしょうね。
今までのカラーフィルターでは、1/3〜1/2の光量しかセンサー本体に届かなかったのに、
新しい代替品ではほぼ全部の光量が届くので、感度が2〜3倍にアップしますという。
どんなセンサー本体と組み合わせても、
センサー本体に届く光量は2〜3倍になりますね。
組み合わせ後のセンサー特性は、
高感度側に1〜1.5段ほどシフトした感じになるのでしょうか。
感度以外では、解像度の違いも気になります。
楽しみな技術が登場しました。早い実用化に期待したいですね。
PPG
誤解をして低感度のことを心配している方がいるようですが、この技術自体は低感度特性には関係無いですね。センサーを高密度、または低感度にシフトさせれば良いだけの話で、単に解像度が上がる、または高感度のSNが向上するだけですよ。この発表からだけでは実際の色配列がどうなるかは不明瞭ですが、色配列自体は恐らく規則性をもっているので、ローパスが無ければモワレは発生するでしょう。ただ、この技術でさらに高密度なセンサーが同じ高感度特性で可能になるわけでローパスレスでも問題にならなくなる可能性はありますが。
TAKA
2倍から3倍の高感度化は、露出に例えるなら1段から1.5段分でしょうかね。
画像処理エンジン以外で、物理的に高感度の性能向上は、裏面照射CMOS以来ですかね。
PPG
Chibiさん、
このシートから推察すると、おそらくこのプリズムモドキは、左右に分光するのではないかと思いますので、
-R +R -R or -B +B -B という配列はくずせないんじゃないでしょうか。つまり
-R +R -R -B +B -B...
-B +B -B -R +R -R...
-R +R -R -B +B -B...
-B +B -B -R +R -R...
...
的な感じじゃないかと。これだと色を推定するのに必要な距離は1ですみませんか?
+R -R
+B -B
が規則的に並んでるわけで。違ってたら教えてください。
QTA
これ蝶の羽と同じ原理ってことでしょ?
凄いですね!
(蝶の羽は着色ではなく、物理的な形状で特定の色のみ反射する)
もふもふ
パナのダイナミックレンジが飛躍的に広がる技術はまだ実用化しないのかな。
これも当分先なんでしょうかね。
章郎
映像素子のダイナミックレンジが広くならなければW+Rで露出オーバァーかW-Rでアンダーになって感度は上がるがダイナミックレンジは下がるということにならないのだろうか。
匿名
実際にこのセンサーが搭載されたカメラが発売されてみないと、使いものになるかどうか、わかりませんよ。期待しすぎないほうが良いと思います。
turkey
隣接画素の光を受け取るので、画素数に比べ解像度は明らかに落ちるでしょうね。
しかし、これは更なる画素数向上とセットで考えれば良い技術となるでしょう。
無意味な画素数増大競争をしつつ、実質的には感度と解像度がそれぞれ向上するわけですから。
①現行センサーにマイクロ分光素子
②高画素センサーにマイクロ分光素子
①→②
画素数→2倍
感度2倍→1.5倍
解像度0.7倍→1.2倍
ぱんた
フィルターを無くす事で透過率UPですか。
しかもグリーンが無いのですね。
白+の画素は明るくて白-の画素は暗くなりそうですが・・・
実用化されると4/3とかでより効果を発揮しそうですね^^
配列は左右に光を振り分けるならば
-Rの左右はかならず+Rなので
こんな感じになるのでしょうか?
W+R W-R W+R W-R W+R
W+B W-B W+B W-B W+B
W+R W-R W+R W-R W+R
W+B W-B W+B W-B W+B
W+R が赤
W-R がシアン
W+B が青
W-B が黄
これらをベースに補間するという感じ???
むずいですT_T
megane
2倍=1段の光量UPと引き換えに、色分離が悪化しているように見えますが・・・
なんだか、淘汰された補色フィルターを思い出してしまいます。
やんややんや
FZ-200の後続機に付くのかな♪
D4いいね
meganeさんの意見と同様の懸念を覚えます。
カラーフィルターの透過率を言えば、原色センサーよりも補色センサーの方が良く、補色センサーはより「高感度に強い」のが売りだったわけですが、結局色が正確に出ないという問題で今では原色センサーしか使われません。
この方式においても、RGBデータが直接取れるわけではなく補色でしか取れないわけで、感度はいいけど色はダメ、という問題がまた発生するのでは? という気がしますけど。
artifact
モアレについてはなにも言及がないようですが、ローパスフィルターは必要なのでしょうか?
詳しい方、解説をお願いします。
2CF2E
回折による分光とは違いますが、3CCD、3MOSに長けたパナソニックらしい発想の技術に思えました。原色を捨てていた補色フィルターや原色だけしか利用出来なかった原色フィルターに比べ、ヨコの画素に避けさせるって云うのがまた。シンプルですが、相当に高いプロセス技術いりそうですよ、これ。
少し色があっさりになっているようにも見えますが、まぁこの辺は後々アルゴリズムが改良されてくれば良くなりますよね。売られても居ない物の、予想されるデメリットばかり危惧して目くじらを立てても始まりませんし。とりあえず、露出を揃えたサンプルが見たいです。
megane
図を見ると、Wはそのまま・Rは3画素分を混合していますね。
Bも同じように混合するなら・・・
実は、撮像素子上でRBをボカすことで
ローパスフィルターを不要にすること(コストダウン)が真の目的なのかも。
そして、ボケていないWが解像感UPにつながるのでしょうか?
TENCHO
比較画像まで出来てるってことは、実際もうプロトタイプは出来上がってるってことですよね
早ければ次のラインナップあたりからお目見えするのかも
目立った売り文句の少ないG5やGF5あたりの後継に乗ったりしたら嬉しいですね
Chibi
PPGさん
そうですね左右に分光するのでしたら仰るとおりで、そちらの方が嬉しいですね。
史料には
「高感度かつ高精細に色再現するレイアウト技術と独自アルゴリズム」
と書いてあるので、感度のみならず解像感も上がってくれることを期待したいです。
ゆーと
ローパスレスになるのは確かでしょうね。
ただ、これだと色彩にやや不安が残りますが、Foveonだってトラ技に出てた分光特性見たら、これで良くもまあ、まともな色が出せるものだ、というシロモノでしたので、色彩については心配無用なのでしょうね(サンプル見ても)
分光でのニジミに関しては、有り得そうですが、でも、これもパナの映像エンジンで補正するのが得意そう(こういう理論的なニジミは超解像処理での補正が得意とするところなので)
なんだかんだで、カメラになったら、凄いモノになると思います。
早く出してくれるといいですね。
megane
個人的には、Foveonは混色の問題を完全には解決できていないと思っています。
原色カラーフィルターの鮮やかな色を再現するのは不可能ではないでしょうか。
(逆に、再現できる範囲は広いようですが)
色再現に関しては、個人の好みが大きいですから
市場の反応がどうなるかは、発売されなければ判りませんけど。
レンズマン
カラーフィルタを置き換える特許は他にも沢山あるから、これをもってパナソニックが絶対的優位にたったとは言えないでしょう。最初に発表したというべきか。
log
この技術は、約2倍の高感度化のみで、その他の性能には触れていない。その他の性能は、現状維持か若干のダウンも考えられる。
まっくろ
>これらをベースに補間するという感じ???
たぶんW-RのCとW-BのYに対して
w+RとW+BからMを算出して補間するとかそんなかんじじゃないでしょうか
PPG
なぜか補色フィルターと混同している人がいますが、単純な算数でRGBフィルターより効率よく原色を取り出せるのがこの発明のミソなわけで。(W+R) -(W-R) = 2Rで、Bも同じ。GはG=W-B-RからChibiさんのご指摘のように3ピクセルあればOKでしょう。この部分ではどこにも副作用が発生しそうな場所は無いようですが、まあ新しい技術なので絵が出てくるまでは不信感もあるでしょうね。斜め方向からの光に対してどうなのか、そこは不明ですが。
hi-low
Nature Photonicsの論文で、分光の方向とカラーパターンが分かります。
http://www.nature.com/nphoton/journal/vaop/ncurrent/full/nphoton.2012.345.html
色の再構成は、4ピクセルが最小単位でしょう。
PENTA
内容の詳細説明は、赤を横に飛ばして受光させるマイナス赤画素、青を横に飛ばして受光させるマイナス青画素、全ての色を受け入れる白画素は、横に飛ばされた赤も受光する画素と横に飛ばされた青も受光する画素に分かれ、4種類の画素で受光するという内容です。
つまり、赤の量は、W+RとW-Rの差、青の量は、W+BとW-Bの差で分かるので、全体量から赤と青を引くと緑の量も分かるという訳です。
ベイヤー配列と比べて偽色の発生が少なくなるということも期待できそうです。
Kock
センサーがリニアな(飽和しない)範囲であれば、計算通りの素晴らしい結果になるでしょう。しかし、特にW+R,W+G,W,Bのうち、どれかが飽和しやすいので、その時点で色がおかしくなるでしょう。確か補色センサーの時も類似の現象があり、原色センサーが売り文句になりました。原色フィルターで飽和が起こると、色が薄くなる(白っぽくなる)ので不自然にはならないからです。
Foveonについては使ったことがありませんが、作画例を見るとローパスフィルタ無しの分解能は本当に素晴らしい。発想は素晴らしいのですが、全て透過する光から色を分解する方式上、半導体の性質によってフィルタ色が自由に使えないハズであり、色再現の苦労は同様にリニアリティーとの戦いだと思います。モノクロ向きかと・・・<推定です>