タムロンSP AF10-24mm F3.5-4.5 Di II は隅の解像力が期待はずれ

photozoneに、タムロンSP AF10-24mm F3.5-4.5 Di II LD Aspherical IF のレビューが掲載されています。

Tamron AF 10-24mm F/3.5-4.5 SP Di II LD Aspherical IF - Review / Test Report

  • 鏡筒の造りは他のタムロンのレンズと同程度だ。鏡筒はプラスチック製で十分しっかりとしているが、絶賛するほどではない。フォーカスリングとズームリングは、どちらもスムーズに回転する。ズーミングで鏡筒は若干伸びるが、ガタつきは見られない。前玉は回転しないので、偏光フィルターの使用に問題はない。
  • AFは古典的なDCモーターで作動音は目立つ。AF速度は問題なく超広角レンズとしては十分な速さだが、実写ではAF精度は不足していた。
  • 歪曲はワイド端で2%のタル型で、ライバルと比べると目立たない。しかし、残念なことにこのレンズは、広角端以外でも、歪曲は広角端に比べて若干改善するだけだ(14mmで1.9%のタル型、18mmと24mmで1.6%のタル型)。
  • 周辺光量落ちは10mm開放では1EVを超える値(1.30EV)で、絞っても1/2EVを余裕で超える値(F5.6で0.89EV、F8で0.75EV)だ。しかし、広角端以外のズーム域では、周辺光量落ちはよく補正されている。
  • 解像力は10mmでは中央部は開放から既にとても良好(very good)で、絞ると素晴らしい値(excellent)になる。周辺部は中央には大きく遅れを取っており、開放ではまずまず(fair)だが、絞るととても良好な値(very good)まで改善する。四隅は期待はずれで開放とF5.6では非常に甘く、F8とF11まで絞って良い(good)のレベルになる。
  • 14mmと18mmでも似たような状況だが、中央の解像力が落ち、(14mm F8時を除いて)絞っても素晴らしい値(excellent)にならない。14mmでは四隅は絞ってもまずまず(fair)の解像力にしかならない。
  • 24mmでは他のズーム域よりも良好で、(開放から)中央は素晴らしい値(excellent)、周辺部はとても良い値(very good)だ。隅は絞れば良好な値(good)になる。
  • 倍率色収差は10mm開放では3ピクセルに近い非常に大きな値だが、絞れば色収差は改善する(F8で1.86ピクセル)。より望遠側では色収差は良く補正されているが、14mmでは絞ると色収差は再び増す。
  • このレンズは性能面ではあまり関心しない。ズーム全域で歪曲が目立ち、ワイド側では色収差と周辺光量落ちもかなり大きい。解像力は周辺部はOKだが、隅は少なくとも開放付近では期待はずれだ。しかし、周辺部は水準に達しており、多くのケースでは十分かもしれない。このクラスではかなり低価格であることを考慮すれば、それでもなおタムロンは魅力的かもしれない。このレンズは値段相応だ。

 

光学性能は5点満点中1.5点~2点のやや厳しい評価となっています。解像力は特に隅が低めですが、F8まで絞ればそこそこの値になるようです。とは言え、10mmスタートで24mmまでのズーム域なので、トキナーの12-24mmやシグマの10-20mmよりも使い勝手はよさそうですね。