・Sony E 10-18mm f/4 OSS (SEL-1018) - Lab Test / Review
- 鏡筒はほとんど金属製で、クオリティは素晴らしい。鏡筒は金属製なので重そうに見えるかもしれないが、225グラムと驚くほど軽い。鏡筒は望遠側にズームすると、内側の部分が若干伸びる。フォーカスリングとズームリングは、どちらもスムーズに回転する。
- AFの速度と作動音のレベルは申し分ないものだ。
- 残念なことに、我々がテストしたレンズのサンプルで顕著なセンタリングの不具合(偏芯)が見られた。これまでのテストでは、ソニーには若干そのような傾向があった。1本目のサンプルはズーム全域で悲惨な結果で、2本目のレンズは画面の左側がかなり甘かった。
- 歪曲は10mmで中程度(2.2%)のタル型で、これは目に付くが、このような焦点距離としてはとても良好だ。18mmでは1.8%の糸巻き型で、これは平均よりも若干大きい。
- 周辺光量落ちは間違いなくこのレンズの弱点で、F4で2.5EVの値は、通常使うグラフの範囲からはみ出してしまっている。絞ると改善はするが、問題は解決しない(18mmではF5.6で2.1EV、F8で1.9EV、F11で1.85EV)。望遠側では周辺光量落ちは緩和されるが、(絞っても)1EVを下回ることはない。周辺光量落ちはかなり悪く見えるかもしれないが、これは超広角レンズでは珍しいことではない。
- 解像力は10mmの中央はまさに息を呑むほどで、周辺部も良い(good)~とても良い(very good)値だ。隅はF4ではいくらか甘いが、F5.6とF8では改善し、しっかりとした画質になる。
- 14mmはこのレンズのスイートスポットで、解像力はF4からF8までとても一貫している。隅でさえ良い(good)からとても良い(very good)値だ。
- 18mmの開放はこのレンズの最も弱い部分で、中央は、それでもなおとても良い(very good)値だが、周辺部は甘い。しかしながらF5.6に絞ると問題の多くは解消する。
- これまでのNEX-7の解像力テストの結果を考えると、解像力に顕著な問題が出ると予想されたが、このレンズの解像力はよい意味で驚きだった。
- 倍率色収差は、超広角レンズは苦戦する傾向にあるが、それはこのレンズにも当てはまる。色収差は周辺部で2-3ピクセルに達する。これは24MPセンサーでは極端に大きな値ではないが、多くの状況で確実に目に付く。
- このレンズに最初に触れた時に造りの良さに驚いた。画質は中程度まで絞ればシャープだが、開放では周辺部が若干苦しい。色収差は少し目立つので後処理で補正するのが望ましい。歪曲はこのタイプのレンズとしては極めて良好だ。ソニー製品のセンタリングの精度(偏芯)については引き続き懸念している。ソニーのレンズ群の比較的高めの価格を考えると、この部分はより高い水準を期待したい。
光学性能は、5点満点で2.5~3点と普通の評価となっています。解像力は開放では周辺部が甘くなるようですが、少し絞れば十分に改善するので問題はなさそうです。photozoneのNEX-7のテストでは、周辺部の解像力で厳しい値が出るケースが多いことを考えると、このレンズはむしろ健闘していると言っていいかもしれませんね。周辺光量落ちはかなり目立ちますが、これは超広角ズームなので仕方がないところかもしれません。
ガッツ
幸いなことに、SEL1018を含め私の所有するEレンズでは片ボケ等は見られませんでした。
しかし、購入したレンズをいちいちチェックしなくてはならないというのは面倒ですよね・・・。
昔、キャノンのレンズは購入したらまず調整に行く、なんて言いましたが、ソニーのレンズはそうなって欲しくないですね。
ととべい
>photozoneのNEX-7のテストでは、周辺部の解像力で厳しい値が出るケースが多い・・・
そうなんですよね、何故なんでしょうか?
to
元記事だけ見るとそういった印象は受けないですが、
この画質と手ブレ補正付きで抜群に小型軽量なのは超広角ズームとして魅力的だと思います。
NEX-5Rでの画質評価も見てみたいですね。
レンズマン
片ボケの件は価格コムでもお困り相談が出てましたね。周辺光量落ちは画角的に仕方ないし、味とも言えるものなので構いませんが、タイ製レンズの歩留まりの悪さは気に入りません。超広角はツァイス発売を待つ事にします。
三戻
歩留まりの意味は・・・調べて下さい。
お気に入りとして使っている身としては低い点数に
反発したいところですが、補正ありきのレンズだと
これくらいになるんでしょうね・・
レンズマン
三戻さま
文脈から誤解があったのかも知れませんが、歩留まりの意味はなんとなく分かっておりますよ。普通は検品を通る製品の割合でしょうが、検品がきちんと行われているか疑わしい場合は、出荷された製品のうち不具合の無いものの割合を指します(笑)。
ぷん
>三戻さま
NEX7で使うには解像度が足りてないということでのこの点数ですね。
16M機でのテストならもう少し良い点数になると思いますし、他の広角ズームよりも性能が良いようにも思います。
改札
点数はレビュアーの主観でしかないので正直どうでもいいのですが、解像力に関しては10mmF5.6で、解像力に定評があるシグマ30mmF2.8の解像ピークF4に中心部で匹敵、周辺では凌駕と、ズームレンズとは思えない程の凄まじい解像力です。
周辺減光や色収差は小型化の為の補正前提設計ですし、補正すれば特に問題ありませんが、補正抜きで光学性能を評価すると、この辺の事が点数を下げる要因にはなると思います。
ephotozineのレビューでは14mmが弱いとの評価になっていましたが、photozoneではスイートスポットと対照的な評価になっています。
私のレンズはズーム全域に渡って片ボケはなく、14mmは全域シャープに写るので、ephotozineのレンズは14mmで偏芯があるのでしょう。
このレンズは性能を考えると明らかにバーゲンプライスですが、単純価格として安いと言えるレンズではありません。
高性能標準ズームも出ますし、組立て精度の向上は力を入れて欲しいですね。
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このスペックと性能とサイズを両立した製品は他には無いと思います。NEXユーザなら一度は購入を検討すべきです。
なんだなんだ
> •残念なことに、我々がテストしたレンズのサンプルで顕著なセンタリングの不具合(偏芯)が見られた。これまでのテストでは、ソニーには若干そのような傾向があった。
偏芯の問題は手振れ補正機構と何らかの関係があるのでしょうか?手振れ補正機構自体は動的に偏芯して動くものなのですが、レンズテストに際してオフにしても原点回帰に誤差が付きまといやすように思います。
偏芯を特別に嫌う天文写真の分野ではわりと前から話題になっていたような気がします。ただし、本当にそうなのか単なる都市伝説なのかは諸説あるようです。
私なんかは、むしろ、手振れ補正機構を使ってキャリブレーションすることで、偏芯を最も効果的にキャンセルするような原点配置を、ユーザの手元に渡った後で、個々のカメラが見つけられるようにすればいいのではないかと思っています。デジタルカメラの最大の特徴は、撮影した画像をカメラ自身が「見る」ことができることなのですから。