ニコンD4Sの高感度の画質はRAWでは大きな改善は見られない

photography life に、ニコンD4とD4Sの高感度の画質の比較レビューが掲載されています。

Nikon D4s vs D4 High ISO Comparison

  • 画像はRAW(NEF)フォーマット、14bitロスレス圧縮で撮影し、Photoshop(Camera RAW8.4)で現像している。Camera RAWの設定は全てデフォルトで、ホワイトバランスは蛍光灯(4)に設定している。そして、全てのカメラ内補正機能はOFFにした。いつものように、同じ24-70mm f/2.8G(絞りはf/5.6)のレンズを使って、全てマニュアルモードで同じ露出で撮影している。両機は低感度では、ほとんど同じなので、低感度の比較は割愛した。
  • ISO3200では、シャドーのディテールが少し異なっているように見えるが、両機の全体的な画質は同等に見える。
  • ISO6400では、ここでも再びシャドー部にごくわずかな違いが見られ、D4Sが若干不自然さが少なく見える。
  • ISO12800では、期待通りD4Sが改善されている。D4Sが間違いなくクリーンだが、大きな差は見られず、最大で1/3段だと思う。D4ではより不自然さが目立つが、D4Sとそれほど大きな差ではない。
  • ISO25600はD4Sの最高感度だが、D4では拡張感度だ。何度も何度も見返したが、両機に大きな差は見られなかった。ノイズのパターンは両機で若干異なっているが(以前にD700とD3、そしてD3とD3Sで見てきたように)、D4Sに大きな改善は見られない。
  • ISO51200では、若干の性能の違いが見られ、D4Sには不自然さや色ノイズが少なく、D4Sがリードしている。D4Sでは、色も若干良好に維持されている。
  • ISO102400では、どちらのカメラも酷いが、D4Sが全体的に若干よく見える。ISO204800はノイズまみれでどちらが良いと言うのは困難だ。
  • 結論: RAWではD4Sの画質はD4から大きな改善は見られない。差は1/3段未満か、それさえ下回るかもしれない。ニコンはD4Sの常用感度を25600に引き上げているが、ISO25600ではD4とD4Sに大きな差は見られない。これは以前にD4 vs D3Sで見られた結果に似ている。

 

サンプル画像は、ピクセル等倍の切り出し画像です。D4SとD4は、dpreviewの比較サンプルでもRAWではあまり大きな差は見られなかったので、D4Sの高感度の改善はJPEGが中心と見てよさそうですね。とは言え、D4SはRAWでも感度によっては若干ノイズの粒子が細かく見え、全体的に気持ちリードしているという印象です。