ツァイスMakro-Planar T* 2/100 はポートレートレンズとしてもマクロレンズとしても素晴らしいレンズ

LensTip に、ツァイスのMakro-Planar T* 2/100 (100mm F2) のレビューが掲載されています。

Carl Zeiss Makro-Planar T* 100 mm f/2 ZF.2/ZE

  • Fマウント用(ZF、ZF.2)には絞りリングがあり、リンクは申し分のない重さがある。絞りリングは0.5EVステップだ。フォーカスリングには十分な重さがあり、非常にスムーズに回転する。最短から無限遠までの回転角は360度だ。
  • 解像力テストはD3XのRAWファイルで行った。良像となるレベルは30-32lpmm付近で、高性能な単焦点レンズでは47-49lpmmに達する。Otus1.4/55はF4で50lpmmを少し超えており、また素晴らしい結果を残したApo Sonnar135mm F2 は49lpmmに近い値だった。
  • 100mm F2 の中央の解像力は、開放付近から非常に良好で、ほぼ39lpmmに達している。絞ると解像力は増し、F4で46lpmmを超える。これは素晴らしい結果だが、ツァイスの135mm F2や55mm F1.4と比べると、それほど目立つようなものではない。一方で、このレンズはF2の明るさにもかかわらず、F2.8クラスのマクロと何の遜色もなく張り合っている。
  • 隅の解像力は開放から実用になる値(32lpmm前後)を保っており、問題はない。F4からF5.6に絞ると、解像力は40lpmmの高いレベルに達する。しかし、ここでも解像力は135mm F2には敵わない。
  • 軸上色収差はF2からF2.8では目立つが、大きな問題はない。
  • 倍率色収差は、開放付近ではごくわずかで、絞ると大きくなるが「低い」のレベルを超えることはない。このカテゴリでは、このレンズは間違いなく賞賛に値する。
  • このレンズには、フォーカスシフトは全く見られない。
  • 歪曲はフルサイズで0.13%で実質的にゼロだ(拍手!)。
  • 周辺光量落ちは、フルサイズでは開放で38%(-1.36EV)で、かなり目立つ。これはApo Sonnarと全く同じ値だ。F2.8に絞ると周辺光量落ちは22%(-0.71EV)に改善し、F4では8%(-0.23EV)で気付かない値になる。
  • 逆光耐性はこのレンズの弱点だ。逆光では、開放でも絞った場合でもフレア・ゴーストが見られ、その上、光源が画面の外にある場合でさえ見られる。状況によっては、全体的なコントラストの低下も見られる。
  • Makro-Planar 2/100 は、テストではApo Sonnar 2/135 ほどズバ抜けた結果ではなかったが、大きな欠点もなく、実にハイクオリティで出来栄えのよいレンズだ。通常、複数の用途を兼ね備えたレンズには妥協が必要になるが、このレンズにはあまり妥協は見られず、高解像力で収差が少なく、ポートレートレンズとしてもマクロレンズとしても素晴らしい。

 

Makro-Planar 2/100 は、解像力では、DxOでトップ争いをしているOtus1.4/55やApo Sonnar2/135 にはさすがに敵わないようですが、Makro-Planar 2/100も非常に高性能なレンズであることは間違いなさそうです。

色収差や歪曲も優秀で、周辺光量落ちも大きな問題はなさそうですが、逆光では盛大にゴーストが出る(サンプルはこちら)ようで、この部分だけは少し弱いようですね。