オリンパスM.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 は開放から良好な性能

LensTip に、オリンパスM.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 のレビューが掲載されています。

Olympus M.Zuiko Digital 25 mm f/1.8

  • フォーカスリングはスムーズに動き、十分な重さがある。フォーカスリングはモーター駆動で、12mm F2 や17mm F1.8 と異なり、フォーカスリングを手前や奥に動かしてフォーカスモードを切り替えることはできない。距離目盛りや被写界深度目盛りもない。
  • 解像力はフォクトレンダー25mm 0.95 ほど際立った値ではないが、開放から(中央は)65lpmmの高い値(※良像の基準値は44-45lpmm)で、パナソニックの20mm F1.7や25mm F1.4 よりは優位だ。絞るとパナソニックの2本とオリンパスは同等の結果(73-75lpmm)になる。この値は際立っているとは言えないかもしれないが、それでもなお非常に良好と考えることができるはずだ。
  • 周辺部の解像力は開放から十分に実用的になる値(49lpmm前後)で、これはパナソニックの25mm F1.4や20mm F1.7 よりも更に良好だが、驚くような性能ではない。小さく安価なオリンパス25mm F1.8が開放から実用になり、パナソニック25mm F1.4は同じ結果を得るのにF2.2-2.5まで絞らなければならないのは興味深い。オリンパスは絞っても(周辺部は)非点収差のために解像力が伸びず、F2.8-5.6ではパナソニック25mm F1.4が優る。
  • 解像力についてまとめると、このレンズはレコードを破ることはできなかったが、開放から十分に実用的な画質で、絞るととても高解像力になり、期待に沿う良好な性能だ。
  • 軸上色収差はテスト画像ではボケに若干色が付くが、特に目立つわけではない。倍率色収差は0.06%前後の良好な結果で、問題はない。
  • 歪曲はJPEGで-0.82%のタル型、RAWで-1.12%のタル型で、どちらも穏やかと言える値だ。これは、ライバルのパナソニック20mm F1.7(RAWで-3.66%)や25mm F1.4(RAWで-2.30%)よりもずっと小さい。
  • このレンズでは非点収差が最大の問題で、F1.8からF2.8では垂直方向と水平方向のMTFの違いが20%を超える高いレベルだ。これがこのレンズの解像力がレコードを破れなかった主な理由だ。
  • 周辺光量落ちは開放で47%(-1.85EV)に達し、良好とは言えない。周辺光量落ちはF2では43%(-1.62EV)、F2.8では35%(-1.23EV)に減少するが、F4でも27%(-0.90EV)でまだ目立ち、F5.6で21%(-0.68EV)になり穏やかと言える値になる。
  • 逆光耐性はほどほどで、画面の外側に太陽がある場合でさえ、フレアやゴーストが出る。開放では円形の輝くゴーストが見られ、絞るとこのゴーストは消えるが、斜めの光線が現れる。
  • AFは静かで比較的速い。無限遠から最短まではちょうど0.5秒で、これはとても良好な結果だ。スタジオのテストでは、使用したボディにかかわらずAFを一度も外さなかった。これは、m4/3の強みの1つだ。
  • オリンパスのF1.8からF2の小さな単焦点レンズというアイディアには大賛成だ。17mm F1.8 は若干失敗したが、残りのレンズラインナップは間違いなく貴方をこのシステムにいざなうものだろう。25mm F1.8 はオリンパスのこの提案を見事に補完しており、パナソニック20mm F1.7と25mm F1.4のとても興味深い代替案となっている。
  • 良い点: 小さく便利で同時に非常にしっかりとしている、中央のとても良好な画質、隅の良好な画質、軸上色収差がわずか、倍率色収差が良く補正されている、球面収差がごくわずか、歪曲が穏やか、静かで正確なAF。
  • 悪い点: 周辺光量落ちが目立つ、非点収差がF4までは顕著。

 

25mm F1.8 はズバ抜けた光学性能ではないようですが、解像力も十分で、とても良好な性能と言ってよさそうです。パナソニックの25mm F1.4との比較では、項目によって勝ったり負けたりで、全体としてはいい勝負でしょうか。