パナソニックFZ1000とソニーRX10の比較レビューが掲載

dpreview に、1型センサーの高倍率ズーム機「FZ1000」と「RX10」の比較レビューが掲載されています。

Compared to Sony Cyber-shot DSC-RX10

  • センサーは共に1インチCMOSで、ソニーは自社製の裏面照射型と言っているが、パナソニックは高感度MOSセンサーと呼んでいる。この2つのセンサーは、ほぼ間違いなく同じもの(ソニーのIMX183CQJ)だ。
  • ボディはRX10がずっしりしたマグネシウム合金で、ミドルレンジのレンズ交換式カメラと同じくらい丈夫に感じるが、FZ1000のプラスチッキーな背面の操作系はなじんでいない感じがする。FZ1000は、レンズ鏡筒以外は大部分がプラスチックで、もし目隠しして手にしたら、普通の高倍率ズームコンパクトだと思うだろう。
  • EVFはFZ1000がXGAの有機EL、RX10はSVGAで、FZ1000がRX10よりも明らかによりきめ細かいが、ものすごく大きな差ではない。リフレッシュレートは、明るい場所ではどちらのEVFも素晴らしいが、暗い場所ではFZ1000のEVFは良好なリフレッシュレートを維持しているが、RX10のEVFはリフレッシュレートが若干落ちる。
  • メニューシステムはどちらのカメラも大きくは変わらず、どちらも非常にレスポンスに優れているが、FZ1000の方が若干速いように感じる。FZ1000は全体的に速く感じるカメラで、ユーザーインターフェースだけでなく、起動時間やAF速度の点でも速い。
  • 画質では、広角端ではRX10がずっとシャープで、またFZ1000は周辺光量落ちが目立つ。換算200mmでは、どちらも同程度だが、FZ1000がRX10よりも若干ディテールが豊富だ。
  • FZ1000は換算400mmでも良好な性能を維持している。RX10でクリアイメージズーム機能を使った換算400mmでは、ソニーは画質はこれまでのデジタルズームほど低下しないと言っているが、結果はかなりお粗末だ(しかし8MPまで縮小すれば悪くない)。FZ1000はi.Zoom機能を使うと換算800mmで撮影できるが、ソニー同様、最大サイズでの結果は芳しくはない。
  • ポートレートのサンプルでは、どちらも良好な画質だが、FZ1000の方が細かい部分のディテールが豊富で、これはモデルの髪の部分で顕著だ。
  • 夜景のサンプル(ISO125)では、画面のいくつかの場所でFZ1000の方が若干ノイズが多い。
  • スタジオシーンでの動画の画質は1080/24pでは、同程度のレベルでどちらもとても良好だが、RX10はFZ1000よりも若干モアレが多い。日中野外の動画の画質は、どちらのカメラも非常に近いクオリティだ。
  • RX10の明るくシャープなレンズと、ボディの造りの良さ、AF性能、カスタマイズ性、動画の画質・機能には感銘を受けた。とは言うものの、高い価格と凡庸なJPEGにはがっかりさせられた。
  • FZ1000はズーム域が広いが、望遠端では1段暗く、また隅のシャープさでも劣る。動作はAFも全体的な操作も非常に速い。FZ1000はRX10よりずっと安っぽい感触だが、より使い心地が良い。画質はスチルでも動画でも両機は肩を並べるが、FZ1000は4K動画で一歩リードしている。
  • もし、旅行用のプレミアムズーム機を買うとしたら、私はFZ1000を選ぶ。FZ1000の広いズーム域と、きびきびした動作、より良好なエルゴノミクス、そして楽しめる要素が好みだ。

 

FZ1000とRX10は、比較する項目によって勝ったり負けたりで、全体的にはいい勝負のようですね。超望遠域の焦点距離や4K動画が必要ならFZ1000一択ですが、それらの機能があまり必要ない場合は、RX10の方が広角側の画質よく、レンズが明るく、またボディの質感も高いようなので、どちらを選ぶのか悩ましいところかもしれませんね。