キヤノンの3本の広角Lズームの比較テストが掲載

lensrentals に、キヤノンの3本の広角Lズーム(16-35mm F2.8L II、16-35mm F4L IS、17-40mm F4L)の比較テストが掲載されています。 

Canon Wide-Angle Zoom Comparison

  • Imatestラボで、16-35mm F4L IS、17-40mm F4L、16-35mm F2.8L II のそれぞれ10本の個体のテストを行った。下記のグラフはそれらのレンズのMTF50の平均値だ。中央はレンズの中央の値、平均は32点で測定した平均値、周辺平均は隅の8点の平均値だ。 
 レンズ      中央         平均       周辺平均  
 17-40mm F4L (17mm F4)  1240 875 590
 16-35mm F2.8L II (16mm F2.8) 890 730 440
 16-35mm F2.8L II (16mm F4)  1360 970 615
 16-35mm F4L IS (16mm F4)  1445 1185 795
 17-40mm F4L (40mm F4) 1150 810 460
 16-35mm F2.8L II (35mm F2.8) 995 820 460
 16-35mm F2.8L II (35mm F4) 1315 1095 795
 16-35mm F4L IS (35mm F4) 1360 1190 895

  • 結論はとても単純で、新型の16-35mm F4L IS の解像力がベストだ。望遠端では16-35mm F2.8L II をF4に絞ると、16-35mm F4L IS と同程度(特に中央は)だが、17-40mm F4Lはこの2本には明らかに及ばない。広角端では更に差が顕著で、16-35mm F4L IS が他の2本よりも明らかに良好だ。
  • キヤノンは広角ズームでは常に苦労してきた。17-40mm F4L は良いレンズだが卓越したレンズではなく、16-35mm F2.8 II は先代(I型)よりも良好だが、せいぜい、価格を考えれば妥当と言った性能だ。16-35mm F4L IS ではこの状況が変わっており、このレンズは際立った光学性能で、他のどれよりも良い。
  • 16-35mm F4L IS は安価ではないが、私は素晴らしいコストパフォーマンスだと思う。もし、16-35mm F4L IS が、16-35mm F2.8 II と同じ価格でも購入するだろう。

 

これまでのキヤノンの広角ズームでは開放付近で周辺部の甘さが見られましたが、新型の16-35mm F4L IS では、この傾向が解消され、広角端でも望遠端でも開放から見事な解像力ですね。lensrentalsの評価も文句なしの高評価となっています。この性能は新しい大口径両面非球面レンズの製法が確立したために実現できたということなので今後登場するレンズ(特に広角系)の性能にも大いに期待出来そうですね。