富士フイルム「XF 10-24mm F4 R OIS」はこのクラスでは最高のレンズの1つ

Photozone に、富士フイルムの超広角ズーム「XF10-24mm F4 R OIS」のレビューが掲載されています。

Fujinon XF 10-24mm f/4 R OIS - Review / Test Report

  • 富士フイルムは常に造りのクオリティを重視しており、そしてこのレンズも例外ではない。実際、造りは、これまでにテストした富士のレンズよりも若干優ってさえいる。鏡筒は大部分は金属製で、しっかりと組み立てられている。
  • ズームリングとフォーカスリングはスムーズに回転する。ズーミングとフォーカシングにかかわらず、レンズの全長は一定だ。
  • 1/3段ステップの絞りリングが搭載されているが、絞り値は記載されていない。
  • 富士フイルムは(ミラーレス陣営の)小型化競争には参加しておらず、このレンズはAPS-C一眼レフ用のレンズと比べて小さくもないし軽量でもない。
  • AFはほとんど無音で、非常に速い。マニュアルフォーカスはバイワイヤで、AFモーターによって駆動されるが、このレンズのMFはとても良い出来だ。
  • 最短撮影距離は24cm(最大撮影距離1:6.25)で、このクラスの大部分のレンズよりも寄れる。フォーカスリングに距離目盛りは無いが、EVFと液晶モニタで距離を確認することができる。
  • 歪曲は自動補正されるので実際には全く問題はないが、補正OFFの状態では、10mmで4.9%の非常に強い歪曲がある。14mm、18mmでの歪曲はごくわずかだが、24mmでは中程度の糸巻き型(1.45%)になる。
  • 周辺光量落ちはJPEGでは自動補正される(10mm開放で0.61EV)が、RAWでは10mm開放ではかなり大きな値(2.14EV)で、絞ったときでさえ大きい(F5.6で1.5EV、F8で1.28EV)。広角端以外では、周辺光量落ちはそれほど目立たないが、無補正の画像にこだわるならF8まで絞った方がいい。
  • 解像力は10mmから18mmでは、中央は開放から(回折の影響が見られるF11以上を除いて)一様に素晴らしい値(excellent)だ。隅は良い(good)からとても良い(very good)のレベルだ。24mmでは、中央は小幅な解像力の低下が見られるが、隅はそれほど影響は見られない。
  • 像面の湾曲は見られるが、普通の超広角ズームを超えるものではない。センタリングのクオリティ(偏芯の少なさ)は、良好だった。
  • 倍率色収差は、超広角ズームとしては良く補正されており、10-18mmでは周辺部で平均1ピクセルを余裕で下回っている。24mmでは、F8以上に絞ると倍率色収差が大きくなる(F8で1.07ピクセル)が、とは言え、それでも穏やかな値を維持している。
  • 10-24mm F4 はいくつかの欠点もあるが、超広角レンズに欠点のないレンズは無く、実際、このタイプの中ではベストのレンズの1つだ。中央は非常にシャープで、隅もとてもしっかりとしている。鏡筒のクオリティにはとても感心したが、防塵防滴ではないのが残念だ。筆者は個人的にこのレンズを所有し続けるつもりだ。大いに推薦!

 

光学性能は5点満点中3.5点で、良好な評価となっています。解像力は開放から高い値で、特に換算15mmスタートの超広角ズームにもかかわらず、隅がズーム全域で開放から十分に使える値なのは素晴らしいですね。歪曲は未補正の状態では5%近い大きな値なので、これは自動補正が前提の設計のようです。