ソニーの42MPフルサイズセンサーの高感度性能は36MPセンサーよりも良好

Imaging Resource に、新型センサーの話題を中心としたソニーのシニアマネージャーのインタビューが掲載されています。

Sony Q&A: The must-have sensor tech of the future?

  • (裏面照射は大型センサーではメリットが少ないのでは?) 大型センサーでは裏面の恩恵は少ないが、大型センサーであっても、若干はS/N比が向上する。
  • 42MPフルサイズセンサーは、最初は画素数が42MPと決まっていなかった。36MPセンサーと比べて高感度性能を落としたくなかったことと、4K動画の実現のために、42MPがベストの画素数だった。42MPセンサーの高感度性能は36MPセンサーよりも良好で、エンジニアの結論も42MPがベストということだ。
  • 45MPや50MPは分かりやすい画素数だが、この画素数では高感度性能が悪くなり、また、この画素数は4K動画に全く適していない。42MPよりも当然50MPの方が高解像度だし、45MPでも42MPより素晴らしいかもしれないが、これらの画素数では最適なバランスにはならないだろう。
  • これまでセンサーの配線にアルミニウムを使用していたが、アルミニウムでは十分な転送速度が得られないので、素材をアルミニウムからより高速化できる銅に変更した。
  • (RAWを非圧縮にして欲しいと多くの人が望んでいるが?) ソニーのRAWは圧縮されており、非圧縮ではない。しかし、多くの要望があれば、そのような非圧縮のRAWを開発しなくてはならない。そのことはもちろん分かっている。しかし、いつその修正を行うのか(または行わないのか)約束はできない。これはファームウェアの問題で、ハードウェアの問題ではない。
  • (読み出しの高速化でローリングシャッターの歪みは改善されているか?) 42MPセンサーの読み出しは3.5倍速くなっているが、これはローリングシャッターのスキャン速度のことではない。新型の1インチセンサーではローリングシャッターが約5倍高速化されている。ローリングシャッター効果はそれでもまだ存在しているが、1/5になっている。我々はこれをアンチディストーションローリングシャッターと呼んでいる。グローバルシャッターの構造は、これと全く異なる。

 

新型の42MPセンサーは、裏面照射になっただけでなく、銅配線の採用による読み出しの高速化など、様々な点でかなり進化しているようです。RX100 IVやRX10 II に採用されている新型の1インチセンサーも、4Kやハイスピードの動画対応しただけでなく、ローリングシャッター効果を1/5に抑えてるということで、画素数は同じながら、こちらも大きく進化していますね。