ニコンAF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR は開放から際立った解像力

ePHOTOzine に、ニコンの超望遠単焦点レンズ「AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR」のレビューが掲載されています。

Nikon AF-S Nikkor 500mm f/4E FL ED VR Lens Review

  • 重さは3kg少々で、このクラスのレンズとしてはとても軽量だ。このレンズはとても容易に手持ち撮影することができ、テストに使用したD600とのバランスは良好だった。
  • AFは電光石火のスピードで、フルタイムマニュアルフォーカスが可能だ。幅広のフォーカスリングは軽いタッチで回転するが、スムーズで十分な抵抗があり、微調整も快適に行える。フォーカシングはインナーフォーカスで、最短撮影距離は3.6mだ。
  • 手ブレ補正は、1/30秒で約半分の良好な画像が得られ、およそ4段分の効果だった。
  • 解像力は、開放から中央は際立った値(outstanding)で、隅は素晴らしい値(excellent)だ。F5.6に絞ると隅の解像力は若干改善する。
  • 倍率色収差は、ピークのF22で0.5ピクセルをわずかに超える値で、極めて少ない。色収差は通常の撮影では、隅のハイコントラストな部分でさえ目立たない。
  • 周辺光量落ちは開放で2.2EVで、この種のレンズとしてはよく補正されている。F8まで絞ると見た目に均一になる。
  • 歪曲は、0.6%の糸巻き型で極めてよく補正されている。通常の写真では歪曲は目立たないが、歪曲の形は画面全域で整っているので、もし完全にまっすぐにしたい場合でも、後処理での補正は容易だ。
  • 逆光では、ナノクリスタルコートのおかげでフレア耐性は非常に高く、コントラストも信じられないほどよく維持されている。
  • 他のニコンのトップレンジのプロ用レンズ群の新型レンズと同じように、このレンズも期待通りの画質だ。8000ポンドの価格のため、多くの人には手が届かないレンズになっているが、軽量、高速なAF、素晴らしいハンドリングなどの特徴によって、レンタルでも人気レンズになるだろう。この軽さだけでも、投資する価値がある。
  • 良い点: 素晴らしい造り、500mmとしては軽量、際立った解像力、超高速のAF、色収差が非常に少ない、歪曲が非常に小さい、効果的なVRシステム、防塵防滴、カスタマイズ可能なボタン、フッ素コーティング。
  • 悪い点: 高価なこと(しかし金額だけのものは得られる)。

 

解像力は開放からピークに近い非常に高い値で、申し分の無い素晴らしい性能ですね。蛍石の採用で、光学性能を改善しつつ、大幅に軽量化されているので、使い勝手の面でも旧型からかなり進化していると言ってよさそうです。

問題は価格ですが、このクラスのレンズの場合は、様々な新素材や新技術を投入して最高の性能を追求しているので、高くなるのは仕方がないかもしれませんね。