ソニーFE90mm F2.8 Macro G OSSは開放から見事な解像力

photozone に、ソニーのEマウント用のマクロレンズ「FE90mm F2.8 Macro G OSS」のレビューが掲載されています。

Sony FE 90mm f/2.8 G OSS macro ( SEL90M28G ) - Full Format Review

  • レンズの造りは良好だが、FE55mm f/1.8やFE70-200mm f/4G ほど盤石の造りとは感じない。
  • AFはまずまず速いが、ニコンやキヤノンの一眼レフ用レンズに匹敵する速さではない。作動音は基本的にしない。フォーカシングはバイワイヤ(モーターによる駆動)で、完璧ではないが正確なピント合わせはできる。我々のテストは、多くのマクロフォトグラファーと同様にマニュアルフォーカスに強く依存しているが、このレンズは、フォーカスの動きに関しては少々荒っぽく感じる。
  • 歪曲は、通常マクロレンズではほとんど見られないが、このレンズは若干大きくRAWでは0.9%のタル型だ(JPEGでは自動補正がかかる)。この値はもちろん、大部分の用途で問題はない。
  • 周辺光量落ちは開放で1.4EVの中程度のレベルで、状況によっては目立つこともあるが、激しくはない。F4に絞ると問題は改善(0.73EV)し、それ以降の絞り値では解消する。自動補正が有効な時は、周辺光量落ちは開放でもほぼ補正されている(0.68EV)。
  • 解像力は中央は開放から既に素晴らしい値(excellent)で、周辺部も余裕でとても良好な値(very good)に達している。解像力のピークはF4-5.6だが、F2.8からの改善はわずかだ。F11からは回折の影響が大きくなる。このレンズは、開放からとても見事な解像力だ。
  • 倍率色収差は非常に少なく、開放で0.9ピクセルで、絞るとごくわずかになる。このテストが42MPセンサーによるものだということを考えると、これは実に素晴らしい結果だ。
  • 玉ボケはF2.8からF5.6の間では円形が保たれているが、玉ボケの内側の部分はうるさく、縁取りも目立つ。この縁取りはF5.6以上では顕著になる。前ボケと後ボケが非常に滑らかなのは、良い点だ。
  • 軸上色収差は、そこそこの明るさのレンズなのでそれほど目立たず、F2.8では若干見られるが、それ以上に絞ると目に付かなくなる。このテストでは、絞った時のピント位置の移動(フォーカスシフト)は見られなかった。
  • 偏芯に関しては、ソニーのAPS-C用レンズ群とは異なり、フルサイズ用のレンズではまだ大きな問題には遭遇しておらず、このFE90mm F2.8 G も改善の良い例だ。
  • このレンズの光学性能は、ライバルの一眼レフ用レンズに容易に並ぶレベルで、解像力の点ではライバルよりも優れている。鏡筒の造りには問題はないが、マニュアルフォーカスの正確性がもう少し高ければ良ければよかった。FE90mm F2.8 は完璧ではないが、"大いに推薦" マークを付けるのに十分なレンズだ。

 

光学性能の評価は5点満点中4点で、かなり高い評価になっています。解像力は開放から中央はもちろん隅まで非常に高い値で、申し分の無い性能といって良さそうです。ボケは若干辛口の評価になっていますが、実写サンプルを見る限りでは、滑らかでなかなか綺麗という印象です。