パナソニック12-60mm F3.5-5.6 OISは良いレンズだが際立った性能ではない

photozoneに、パナソニックの標準ズーム「LumixG 12-60mm F3.5-5.6 ASPH Power O.I.S」のレビューが掲載されています。

Panasonic Lumix G 12-60mm f/3.5-5.6 ASPH Power OIS - Review / Test

  • このレンズは210gと非常に軽量だが、金属とプラスチックを組み合わせた鏡筒の造りは実に良好だ。
  • ズームリングとフォーカスリングはスムーズに回転する。鏡筒はズーミングで伸びる。
  • 歪曲は自動補正され、12mmで-1.63%の穏やかな値で特に言うことはないが、未補正の状態では-6.52%の非常に大きな値で、これはこのレンズが価格や大きさ・重さを抑えるために補正に頼る設計になっている証だ。12mmでの、このような強い歪曲の補正は周辺部の解像力に悪い影響がある。歪曲は25mmでは1.92%でずっと穏やかになり、40mmと60mmでは、それぞれ1.04%と0.632%で良好に補正されている。
  • 周辺光量落ちは、自動補正有効時は12mm開放で0.7EV前後の中程度の値で、絞ると若干の改善が見られる。12mm以外の焦点距離では、周辺光量落ちは小さな値だ。未補正の状態では状況が変わり、12mm開放で2.45EVでF5.6に絞ると1.46EVに改善するが、まずまずの値まで改善するにはF8まで絞る必要がある(F8で0.99EV)。
  • 解像力は、全体的に際立ったものではないが、しっかりとしている。暗いレンズなので、中央の解像力は開放で既にピークに達している。12mm開放の中央の解像力は素晴らしい値で、F8までは高い値を維持している。周辺部と隅は良好~とても良好の値だ。望遠側にズームするに従って、中央の解像力は緩やかに低下するが、周辺部と隅の画質は良好~とても良好のレベルをそのまま維持している。F11以上に絞ると回折の影響が大きくなる。
  • このレンズは2つの個体をテストした。どちらもスタジオのテストでは良好だったが、実写では望遠端で偏芯の影響が見られた。これは少々不可解だ。推測だが、手ブレ補正ユニットが適切に固定されなかったのかもしれない。
  • 倍率色収差は、周辺部で平均1ピクセルを下回っており、心配はない。
  • 12-60mmはそれほど目立った弱点はないが、ワクワクするような部分も無い。画質の点では、ベーシックなキットレンズを超えておらず、14-140mmの高倍率ズームと比べてもオーバーラップする焦点距離では、それほどリードしているわけではない。このレンズは良いレンズだが、特に際立ったレンズではない。

 

光学性能の評価は2.5~3点(5点満点)で、平均的な評価になっているようです。12-60mmの性能はこのクラスのレンズとしては決して悪くはないと思いますが、望遠側の解像力がそれほど高くないことや周辺光量落ちの大きさなどの部分で、やや評価が低くなっているのかもしれませんね。