富士フイルムXF16mm F1.4 R WRは驚くほどの性能ではないが優秀なレンズ

Photozoneに、富士フイルムの広角単焦点レンズ「XF16mm F1.4 R WR」のレビューが掲載されています。

Fujinon XF 16mm f/1.4 R WR (Fujifilm) - Review / Test

  • 鏡筒は金属製でしっかりと造られており、クオリティは非常に高い。フォーカスリングは幅が広く、とても滑らかに回転する。
  • AFはとても速く、ほとんど作動音はしない。フォーカスクラッチ機構が採用されており、AFとMFはフォーカスリングを押す/引く操の作で切り替えることができる。MFはバイワイヤ(モーター駆動)で精度は良好だ。
  • 歪曲はわずか0.9%のタル型で十分に補正されており、自動補正は必要ない。
  • 周辺光量落ちは、自動補正有効時は開放で0.9EVの穏やかな値だが、素のままの状態では、開放で2.2EVの非常に大きな値だ。F2に絞ると周辺光量落ちは1.13EVに改善され、F2.8では0.61EVで、ほとんど解消する。
  • 解像力は、中央は開放からとても良好な値で、周辺部も良好だが、隅は甘い。F2に絞ると中央は素晴らしい値になり、隅もしっかりとした解像力になる。ピークのF4では中央は素晴らしい値で、周辺部と隅はとても良好な値だ。F8からは回折の影響が見られ、F11以上では回折の影響が大きくなるが、F11はまだ実用になる。
  • 倍率色収差は、周辺部で平均0.2-0.3ピクセルで、非常に少ないが、色収差が目立つ状況ではいくらか目に付くかもしれない。
  • 玉ボケは、開放では若干の輪郭は見られるが素晴らしい描写だ。F2に絞ると輪郭は目立たなくなる。F2.8からは絞りの形が現れ、F4ではそれが更に顕著になる。ボケには開放付近では少し色がつくが、これは大口径レンズでは普通のことだ。
  • XF16mm F1.4 はXF90mm F2のような驚くような性能ではないかもしれないが、とは言え優れた性能だ。隅は開放では少し甘く(しかし、開放から隅の解像力を要求することがどれだけあるだろうか?)、像面の歪曲によってそれが強調されているが、F2では画質は大幅に改善され、F4では見事な画質になる。ボケは欠点が無いわけではないが、このクラスのレンズとしてはとても良好だ。

 

光学性能の評価は3.5点(5点満点中)で、とても良い評価になっています。このレンズは開放では隅が少し甘いようですが、F2以上に絞れば大きく改善するので、解像力には全く問題はなさそうです。ボケも広角レンズとしてはかなり綺麗ですね。