DxOMarkに「Milvus 1.4/85 ZF.2」のスコアが掲載

DxOMark にツァイスの中望遠単焦点レンズ「Milvus 1.4/85 ZF.2」のスコアとレビューが掲載されています。

Zeiss Milvus 1.4/85 ZF.2 Nikon review

 テスト機はD810   Milvus1.4/85  1.4/85 旧型   Otus1.4/85   Nikon85f/1.4G 
DxOMarkスコア 46 31 48 42
解像力 36P-Mpix 22P-Mpix 33P-Mpix 30P-Mpix
透過 1.6T 1.6T 1.6T 1.6T
歪曲 0.1% 0.1% 0.2% 0.2%
周辺光量落ち -1.9EV -1.4EV -1.6EV -1.8EV
色収差 4μm 12μm 6μm 7μm

  • D810のテストでは、新型の1.4/85はズバ抜けた解像力を達成しており、テスト機の解像力を超えている。歪曲も素晴らしく良く補正されており、色収差は極めて少ない。そして、透過も見事な値だ。周辺光量落ちも比較的少ない。
  • 旧型のPlanar T* 1.4/85 と比較すると、新型の光学系は完全な新設計で、旧型では期待はずれだった解像力(特に開放付近の解像力)が改善されており、どの絞り値でも旧型よりもシャープだ。新型はF2まで絞ると、旧型のピークの解像力を超える。新型は極めてシャープなレンズで、色収差も並外れて少ない。唯一旧型が優秀なのは周辺光量落ちで、旧型はF2.8で周辺光量落ちが解消するが、新型はF2.8でもまだ目に付く。
  • Otusとの比較では、Milvusはピークの解像力と均一性で優っているが、Otusは開放時の解像力で勝っており、F2でもOtusが若干良好だ。色収差はMilvusの方がよく補正されている。Milvusが弱いのは周辺光量落ちだ。
  • Nikonの85mm f/1.4はしっかりとした性能で評価の高いレンズだが、開放時の性能はMilvusやOtusの方が優れており、ピーク時でも両者と同レベルのシャープさにはならない。
  • 新型のMilvus 1.4/85の性能には驚かされた。このレンズはOtusの半額だが、光学性能はそれほど負けていない。Milvusは(開放を除く)ほとんど絞り値でOtusよりもシャープで、色収差も少し少ない。開放ではOtusがシャープだが、これが問題でなければ、Milvusがよい選択のように思われる。

 

Milvus1.4/85はOtusを超える高解像力(36MP機によるテストなので、解像力のスコアは上限の値に達してます)で、DxOのテスターも驚くほど光学系が改善されているようです。色収差も非常に優秀ですね。

周辺光量落ちは旧型よりもやや大きいようですが、このクラスのレンズとしては平均的な値なので、それほど問題はなさそうです。後は、DxOのスコアには現れないボケなどの「味」の部分が気になることですね。