オリンパスED12-100mm F4 IS PROは開放から非常にシャープだが望遠端だけは少し甘くなる

Photography Blog に、オリンパスの高倍率ズーム「ED12-100mm F4 IS PRO」のレビューが掲載されています。

Olympus M.ZUIKO Digital ED 12-100mm f/4.0 IS Pro Review

  • 鏡筒は全長116.5mmと大きいが、F4一定のズームであることを考えれば、驚くほどではない。望遠端にズームすると、全長は16cm近くまで伸びる。鏡筒の造りはとても良好だ
  • フォーカスリングはレンズと機械的に接続されており、最短と無限遠の両端で止まる。距離目盛りも採用されている。フォーカシングはインナーフォーカスで、フィルター枠は回転しない。
  • 鏡筒には、何かが被写体の手前を横切ったときに、C-AFを一時的に停止できるL-Fnボタンが用意されており、これは主に動画撮影で有用な機能だが、スチルでも役に立つだろう。
  • AFは大部分のシチュエーションで極めて速く、ピントが近くから遠くに大きく動く場合でも速い。非常に暗い環境では、望遠端では若干のAFの迷いが見られた。
  • 倍率色収差は、テスト画像ではほとんど認められない。
  • 周辺光量落ちはごくわずかで、たぶん実写画像では分からないだろう。歪曲は、良く補正されている。
  • 最大撮影倍率は広角端で0.3倍、望遠端で0.21倍で、このレンズは近接撮影用としてとても優れたレンズだ。
  • 絞りは7枚羽根の円形絞りで、ボケはなかなか素敵だ。
  • 12mmの解像力は中央は開放から非常に高く、F5.6でピークに達する。F16からは回折の影響が見られる。隅も開放から非常にシャープで、F5.6で最高の画質になる(※25mm、50mmのテスト結果も同様)。
  • 100mmの解像力は中央は開放ではソフトで、F5.6-F8がピークだ。F16では回折の影響が見られる。隅は開放ではそれほどシャープではなく、F5.6-F11がベストだ。
  • 光学性能はパーフェクトではなく、大部分のズーム域で中央も隅も非常にシャープだが、望遠端では多少性能の低下が見られ、満足のいく結果を得るには絞る必要がある。それ以外の点では全てよい結果で、色収差はほとんど無く、周辺光量落ちも問題は無く、歪曲は自動補正で非常に良く補正されている。
  • 12-100mm F4は、F4の明るさと、驚くほどの効果の手ブレ補正を備えた汎用性に富むズーム域のレンズで、日常用のオールインワンのレンズを求めているユーザーには最適な選択肢だ。

 

12-100mm F4 IS PRO は、高倍率ズームとは思えないほど良好な画質で、これ1本でかなり広い範囲の撮影をカバーできそうですね。一部の機種との組み合わせで、強力なシンクロ手ブレ補正も使えるので、夜景や暗い室内などでの手持ち撮影でも威力を発揮そうです。

記事では望遠端の画質低下が指摘されていますが、実際の画像を見る限りでは、望遠端でも、高倍率ズームとしては良好な画質を保っているという印象です。