富士フイルム「XF50mm F2 R WR」は小型軽量で非常にシャープなレンズ

LensTipに、富士フイルムの中望遠単焦点レンズ「XF50mm F2 R WR」のレビューが掲載されています。

Fujifilm Fujinon XF 50 mm f/2 R WR

  • 絞りリングは、これまで見てきた多くの富士フイルムのレンズでは動きが緩すぎたが、このレンズの絞りリングは申し分ない。フォーカスリングは、フォーカスバイワイヤ(モーターによる駆動)で、非常に精密にピント合わせができる。
  • 中央の解像力はF2.8とF4では、81lpmmの見事な値(良像の基準値は42-43lpmmで、これまでの最高記録は78lpmm)で、開放時の解像力もとても良好(59lpmm前後)だ。これには拍手喝采だ!
  • 隅の解像力は、F2からF5.6で55-58lpmmで、良好ではあるが、このレンズは隅よりも中央を優先しているのは明らかだ。
  • 軸上色収差(ボケの色付き)は顕著で、F2.8に絞ってもまだ目立つ。
  • 倍率色収差は絞るほど減少するが、最も大きな値になる開放時でも良く補正されており、問題はないはずだ。F4以上に絞ると、倍率色収差は、ほとんど分からないレベルになる。
  • フォーカスシフト(絞りによるピント位置の移動)は全く見られない。
  • 歪曲は、画角30度のレンズは光学的に補正するのは比較的容易なはずだが、RAWでは+1.49%もあるのには驚いた。JPEGでは歪曲は自動補正され、+0.78%になる。
  • コマ収差は隅で若干見られるが、問題はなく、F2.8に絞ると消失する。非点収差は、3.5%の低い値だ。
  • 玉ボケはわずかに縁取りが見られるが、とても均一だ。口径食は、開放時には隅では非常に目立つ。
  • 周辺光量落ちはJPEGでは自動補正され、開放で8%(-0.58EV)で気にならない値だ。RAWでは開放で44%(-1.66EV)で、F2.8に絞ると26%(-0.85EV)に改善する。
  • 逆光耐性は大きな問題はない。ゴーストが出ることがあるが、数は少なく、穏やかなものだ。また、コントラストの低下は見られない。全体として、このカテゴリの評価は肯定的だ。
  • AFはX-T2との組み合わせでは、無限遠から最短まで0.4-0.5秒(X-E1では0.8-0.9秒)と高速で、作動音もしない。
  • AF精度は、スタジオテストでは、X-E1との組み合わせではAFを外したのは7-8%で、感心するようなものではなかった。X-T2との組み合わせでAFを外したのは2%で、屋外のテストでも大きな問題はなかった。どちらのボディでも若干前ピンの傾向があった。
  • このレンズは素晴らしいレンズだ。妥当な価格で、素晴らしいシャープさと、小型軽量、防塵防滴を実現しており、そして日本製だ。いくつかの欠点はあるが、それほど重要な欠点はなく、これらは我々の評価を変えるようなものではない。富士フイルムに拍手喝采だ!
  • 良い点:扱いやすいが丈夫で防塵防滴の鏡筒、中央の見事な解像力、隅の良好な解像力、球面収差がごくわずか、倍率色収差が少ない、コマ収差が良好、非点収差がごくわずか、逆光耐性が優れている、X-T2との組み合わせでは静かで高速で正確なAF。
  • 悪い点:軸上色収差がいくらか問題、RAWでは周辺光量落ちが目に付く。

 

辛口の評価が多いLensTipのレビューですが、今回のXF50mm F2 R WRは非常に好印象のようですね。解像力は中央と周辺部の差が大きいことが指摘されていますが、周辺部の解像力も開放から良像の基準値を大きく上回っているので、全く問題はなさそうです。

各収差も良好に補正されていますが、軸上色収差だけは少し目立つようですね。