ソニー「FE100mm F2.8 STF GM OSS」はボケ味では並ぶもののないレンズ

photozone に、ソニーのEマウント用のSTFレンズ「FE100mm F2.8 STF GM OSS(SEL100F28GM)」のレビューが掲載されています。

Sony FE 100mm f/2.8 STF GM OSS ( SEL100F28GM ) - Review

  • 鏡筒は頑丈でハイクオリティなプラスチック製で、造りは実に良好だ。全長は一定で、フォーカシングで伸び縮みしない。
  • AFはダイレクトドライブSSMで、速度はレンズが暗いためかもしれないが、かなり控えめだ。ピントの精度は素晴らしい。
  • 手ブレ補正は、α7R II との組み合わせで、3段分から4段分の効果があった。
  • 歪曲は、RAWでは2.4%の糸巻き型でかなり目立つ。これがGMシリーズのレンズであることを考えれば、これは少々期待はずれだ。
  • 周辺光量落ちは変わった特性で、RAWでもJPEG(自動補正有効時)でも、開放時に周辺光量落ちは増えない(絞り値にかかわらずRAWでは0.31EV)。この周辺光量落ちは、無視できる値だ。
  • 解像力は開放で中央は際立った値(outstanding)で、画面の外側(周辺部と隅)は良好(good)~とても良好(very good)の値だ。解像力のピークはT8(F4.5)で、このとき、周辺部も隅もとても良好(very good)のレベルになる。T11(F8)以上では回折の影響が現れる。
  • 像面の湾曲は問題ない。
  • テストした個体の偏芯は非常に少なかった。
  • 倍率色収差は、平均で開放で1.3ピクセル、T22で1.7ピクセルのかなり低い値だ。
  • ボケは開放ではハイライト(玉ボケ)が周辺に向かって滑らかに溶けるように描かれ、完璧に近い。しかし、この効果が見られるのは開放時のみで、1/3段絞ると、この効果はほとんど消え、通常のレンズのような玉ボケになり、輪郭も若干付く。しかし、それでもなお、玉ボケはとても素晴らしいものだ。通常のボケは、前ボケと後ボケのどちらも並外れた滑らかさだ。
  • 軸上色収差は、あまり明るいレンズではないので、それほど目立たない。開放では色付きがわずかに見られるが、T8まで絞れば解消する。
  • FE100mm F2.8 STF GM は、明るさの点では凡庸だが、ボケは他のどのレンズにも負けない(これは他社のSTFレンズも含めての話だ)。解像力は開放から素晴らしく、周辺光量落ちは全く問題無いが、歪曲は完全ではない。鏡筒はプラスチック製だが造りは見事だ。このレンズの結論を出すのは簡単ではないが、私の意見としては、もし、あなたがこのレンズを買う余裕があり、目的が素晴らしいボケなら、このレンズを大いに推薦する。

 

光学性能の評価は5点満点中4点で、非常に高い評価になっています。このレンズのボケはSTFだけあって流石に素晴らしいですが、解像力や色収差などのボケ以外の面でも申し分の無い性能なので、風景の切り取りなどに使っても素晴らしい画像が得られそうです。

開放がT5.6と暗く、また絞ると性格が変わるようなので、使いこなしは難しそうですが、その分、大いに楽しめそうなレンズですね。