富士フイルムX-H1はX-T2から高感度の画質が改善されている

ePHOTOzine に、富士フイルムXシリーズのハイエンドモデル「X-H1」のレビューが掲載されています。

Fujifilm X-H1 Expert Review

  • ボディは素晴らしいクオリティで、非常に頑丈に感じる。大型のフロントグリップと、面積の大きな背面のサムグリップが採用され、片手での撮影もずっと簡単になった。また、大きなレンズとの組み合わせにも向いている。
  • シャッター音は静かで、富士フイルムはXシリーズで最も静かだと述べている。
  • フリッカー検知モードが搭載されており、室内の撮影でフリッカーを避けることができるが、この機能を使用すると、連写が電子先幕シャッターで7コマ/秒、メカシャッターで5.5コマ/秒に低下する。
  • リーフスプリングを使ったシャッターボタンは非常に敏感で、半押しと全押しの差がとても小さい。
  • バッテリーライフは310枚で、改善されていないのは残念だが、バッテリーグリップ使用時は3つのバッテリーを使用可能でバッテリーライフは3倍に伸びる。
  • 連写のテストはバッテリーグリップなしで、メカシャッターを使用し、UHS-IIカードで行った。連写はJPEGでは8コマ/秒でスローダウンまでに570枚、RAWでは8コマ秒でスローダウンまでに24枚撮影できた。JPEGではスローダウンまでに極めて多くの画像が撮影できる。
  • フォーカスとシャッターのレスポンスはどちらも非常に速い。撮影から次の撮影までの間隔も非常に短い。
  • サンプル画像では、標準設定で色乗りが良いパンチの効いた画像で、色再現は素晴らしい。Eternaのフィルムシミュレーションを使うと、動画でもスチルでも標準よりも広いダイナミックレンジで撮影できて便利だ。
  • ボディ内手ブレ補正を使用すると、(16-55mmF2.8使用時に)1/8秒でシャープな画像が得られた。
  • AF性能は良好だ。AFが苦手なシチュエーションでは迷うこともあるが、そのようなケースは希だ。
  • 高感度ノイズはISO12800までは少なく、ISO25600でもまだ良好な結果が得られるが、ISO51200は使用を避けた方がいいだろう。X-T2と比べると、X-H1はISO12800とISO25600のノイズが少し改善しており、クラストップのニコンD500 / D7500と互角だ。
  • オートホワイトバランスは、白熱灯では暖色で、プリセットでは若干正確になるが、より正確に白くするにはマニュアルを使う必要がある。蛍光灯ではオートホワイトバランスはとても良好で、プリセットはごくわずかに色が傾く。オートホワイトバランスはミックス光源ではまずまず良好だ。残念ながら、他機種の多くにある「ホワイト」や「クール」のオートホワイトバランスは用意されていない。
  • オートパノラマモードは画像のつなぎ合わせが非常に上手く、良い結果が得られる。
  • 動画の撮影時に5軸手ブレ補正は非常に効果的だ。Eternaを使うとグレーディングなしで、ダイナミックレンジを広くすることができる。
  • X-H1には5軸手ブレ補正が追加され、スチルの低速シャッターでの撮影や、手持ちの動画撮影が可能になった。動画も多くの点で改善されている。これらの改善はスチルと動画のいずれのカメラマンにも魅力的なはずだ。X-T2から高感度の画質も少し改善されている。色再現も見事だ。しかし、残念ながらバッテリーライフは改善されておらず、また、バッテリーグリップなしでもボディは極めて大きい。
  • 良い点:ボディ内手ブレ補正、改善された高感度性能、素晴らしい色再現、多くのフィルムシミュレーション、高解像度のEVF、3インチのマルチアングルタッチ式モニタ、素早いAF。
  • 悪い点:バッテリーライフがグリップ無しで310枚、ヘッドホン端子を利用するにはバッテリーグリップが必要、ボディサイズが人によっては大きすぎるかもしれない。

 

X-H1は、ボディ内手ブレ補正や動画機能の強化、大型グリップの採用に加えて、画質も改善されているということで、とても魅力的な機種に仕上がっているという印象です。ボディ内手ブレ補正は、4K動画のサンプルを見る限りではかなり強力で、手持ちでもピタッと止まりますね。