ソニーα7 III はあらゆるジャンルの写真撮影に適した多彩なカメラ

DPReviiew でα7 III のテスト記事が公開され、ライバル(6D2、D750)や姉妹機(α7R III、α9)との比較レビューが掲載されています。

Sony a7 III Review

  • キヤノンEOS 6D Mark II との比較:6D2は、α7 III の明らかな競合機だ。店頭価格は同程度だが、α7 III は動画性能で優れ、ダイナミックレンジでは遥かに優れている。また、α7 III は連写も速く、AFの測距点の範囲も広く、AF性能はほとんど全ての点で6D2より優れている。6D2をライブビューに切り替えて、優れたDPAFを使用してる場合でさえ、6D2は力不足で、動体の追尾は精彩を欠く。
  • ニコンD750との比較:D750は古くなってきているが、今でも画質とAF性能で、我々のフルサイズ機のベンチマークとなっているカメラだ。これまでは、ソニーは同価格帯では画質でもAFでもニコンに及ばなかったが、α7 III はD750よりも連写が速く、AF測距範囲もずっと広く、AFの追尾性能も素晴らしい。ダイナミックレンジと高感度の画質は、α7 III がD750に追い付いており、部分的には超えている。加えてα7 III は4K動画を搭載しているが、D750はフルHD60pでAFも実用的ではない。しかし、D750(と6D2)は操作に対する反応がα7 III よりも素早い。
  • ソニーα7R III との比較:α7 III との最大の違いは解像度で、42MPやピクセルシフトが必要ならα7R III を選択するしかないが、多くの人にとって24MPは最適な画素数だろう。加えて、α7 III のAFシステムはα7R III よりも優れている。EVFの解像力はずっと低いが、その他の大部分の点で、α7 III の方がより「買い」だと思う。
  • ソニーα9との比較:α7 III にはα9のような20コマ/秒の連写機能は無いが、α7 III の10コマ/秒の連写時のAF追尾性能は、α9に引けをとっておらず、α7 III はものすごい性能のアクションカメラだ。α7 III の10コマ/秒のメカシャッター(フラッシュ使用可)やLogなどの動画機能は、α9をしのいでおり、α7 III は実に安い買い物だ。しかし、α9のような電子シャッターでの歪みのない撮影は期待できない。
  • 結論:α7 III は手頃な価格で、あらゆるジャンルの写真撮影に適した多彩なカメラだ。24MPの画素数は大部分の用途で十分以上の解像度だ。693点のAFシステムと10コマ/秒の連写で、速い動きにもついていける。動画は、α7 III のもう一つの強みだが、操作時のラグと、若干低解像度のEVFと、直感的ではない動画時のAFは不満に思う人もいるかもしれない。
  • α7 III の良い点:
    - 新型の24MP裏面照射型センサー
    - 低感度の見事なダイナミックレンジと高感度性能
    - α9に近い非常に信頼できるAF
    - ジョイスティックを含む改善されたエルゴノミクス
    - 10コマ/秒(ライブビュー時は8コマ/秒)の連写
    - Logとスローモーション機能の付いた非常にハイクオリティな4KとHDの動画
    - アップデートされたメニューシステム
    - 良好なバッテリーライフ
    - 業界をリードするノイズリダクションと撮って出しJPEGのディテール
    - スチルと動画の両方で膨大なカスタマイズの選択肢
    - 無線の良好な接続性
    - USB充電、USB C /3.1接続
    - ヘッドホン・マイクジャック搭載
  • α7 III の悪い点:
    - EVFの解像度が低め
    - 操作やメニュー表示に一眼レフのような応答性がない
    - 小絞り時の連写でAFが迷ったり外れたりする
    - UHS-II対応のスロットは1つしかない
    - いくつかのレンズでフレアを含む画像に(像面位相差に起因する)スジが現れる
    - タッチパネルの操作感が精彩を欠く
    - モアレが問題になることがある
    - 防塵防滴がライバルほどしっかりとしていない
    - 動画のAFが直感的ではない
    - いくつかのボタンは小さすぎる。もっとボタンからの触感のフィードバックが欲しい
    - カメラ内現像ができない
    - 内部収録が8bit

 

こうして同じクラスのライバルと比較してみると、α7 III の機能・性能には、やはりすごいものがありますね。α7 III が上位モデルのα7R III やα9に優っている点も結構多く、全体として非常にハイコストパフォーマンスのモデルに仕上がっているという印象です。