シグマのLマウントレンズは偏ったラインナップにせずバランスよく拡充していく

マイナビニュースに、シグマの山木和人社長の「Lマウントアライアンス」に関するインタビューが掲載されています。

シグマ山木社長に直撃、Lマウント連合結成の秘話や展望を聞く

  • (アライアンス結成の経緯について)パナソニックの方から「フルサイズをやりたい」とお声がけをいただいた。実はそれ以前から、当社もショートフランジバックの新しいマウントでフルサイズミラーレスを作ることを決めていた。他社と一緒にやることでお客様のベネフィットがあるということで、途中で戦略を切り替えた。
  • (ショートフランジバック、大口径マウントというのは、レンズ設計の自由度に影響をもたらすのか?)大口径でフランジバックが短ければ、やはり光学設計の自由度は上がる。例えばキヤノンが発表した28-70mm F2のレンズ(RF28-70mm F2 L USM)は、あのフランジバックと大口径があるからこそ実現できたと思う。条件的にどちらが有利かというと、大きくて近いほうが有利なのは間違いない。
  • (今回発表したレンズは、既存のフルサイズ用やAPS-C用の交換レンズをLマウントとして出すというものだった)もちろんそれだけではなく、新規設計のレンズをLマウントで出していく。新しいレンズは、いろいろなタイプのレンズをバランスよく拡充していかないといけないと思っている。あまり偏ったラインアップにするのではなく、手堅いスペックのレンズもあれば、ちょっと面白いレンズもある、というようにバランスを取っていこうと思う。
  • (Lマウントの仕様について、3社で決めるようなことはあるのか?)基本的に、ハードウエアの部分は既存のままで変わらない。その中でやりとりする信号とかデータとかをアップグレードするといった拡張の余地はあると思っている。
  • (フルサイズのFoveonセンサーをdp QuattroのようなLマウント以外のカメラに搭載する可能性は?)可能性としてはゼロではない。とはいえ、現在はLマウントカメラの開発に集中しているので、具体的に何か動いているというわけではない。
  • キヤノンEFマウントとLマウントのアダプターも投入する予定なので、当社のキヤノン用レンズを持っているお客様はアダプター経由で(Lマウントカメラで)使っていただける。
  • (ボディのラインナップは?)フルラインアップでそろえるのは難しいと考えている。当社の製品は、ラインアップは少ないけれどそれぞれに特徴があり、Lマウントシステムがリッチで豊かなシステムになるような位置づけになるのでは、と思っている。
  • (Lマウントシステムの魅力は?)三者三様というか、そこが面白みだと思う。それぞれがちょっとずつ違っている。横並びの発想で同じようなものを作っていくというのとはまったく違うアライアンスだと思う。

 

シグマからは現行レンズのマウントを変更したレンズだけでなく、Lマウントネイティブのレンズも登場するようですね。

Lマウントレンズのラインナップは「バランスを取っていく」ということなので、Artシリーズの単焦点レンズのような重量級の高性能レンズだけでなく、小型軽量で気軽に使えるレンズの登場も期待できそうです。