ニコンZ6はトップクラスの高感度性能

DPReview に、スタジオシーンのサンプル画像を元にしたニコンZ6の画質に関するレビューが掲載されています。

Nikon Z6 image quality and dynamic range impress, but not without caveats

  • スタジオシーンは、Z6+Z 50mm f/1.8Sの組み合わせで撮影した。JPEGは自動補正を可能な限りOFFにして撮影した。RAWは、ACRによる現像では、カメラの設定で補正を無効にしても、強制的に歪曲と色収差が補正される。
  • Z6+Z 50mm f/1.8S による画像は素晴らしく、画面全体で性能は一貫している。ローパスフィルターはα7 III よりも少し強く、ディテールでは若干劣るが擬色は少ない。Z6のディテールは、このクラスでベストの機種と同等ではないが、ノイズとディテールのバランスは素晴らしい。Z6の高感度性能はトップクラスだ。

nikon_z6_Raw ISO25600.jpg

  • ダイナミックレンジのテストでは、大きな驚きはなかった。画像の暗部にZ7と同じバンディング(シマシマ)が見られた。これは像面位相差AF用の列が、RAWファイルで完全に補正されていないことを意味している。この現象は、D750やα7 III などの機種と比べて、暗いトーンのある画像を扱う際の使い勝手に影響する。

nikon_z6_Raw DRExposure Latitude_+6ev.jpg

  • ISO感度を上げたときの(RAWファイルの)不変性は完全ではない。これはデュアルゲイン設計なので、ISO800以上ではノイズを減らすために高感度用の回路が使用されるためだ。ISO800以上では、感度を上げても(RAWファイルは)ほぼ不変だ。これはRAWで撮影する場合はISO800以上に感度を上げてもアドバンテージが無いことを意味している(後処理で補正しても結果は変わらないため)。
  • ダイナミックレンジは、α7 III とよく似た結果だが、α7 III よりわずかに劣っており、EOS Rとの比較では、ほとんどのISO感度で若干リードしている。

 

Z6は、ローパスが少し強めという指摘がありますが、サンプルを見る限りでは、低感度の解像感は十分という印象です。高感度ノイズは、RAWではD750、α7 III、EOS Rと比べるとZ6が一番少ないようで、高感度性能はかなり良さそうです。

ダイナミックレンジのテスト(下の画像)では暗部を持ち上げたときに現れる横方向のバンディング(シマシマ)が確かに少し目に付きますね。

[追記] 画像は、上がISOを上げて撮影した通常の高感度の比較、下がISO100で撮影して+6段分持ち上げた画像でダイナミックレンジの比較です。