タムロンの3番目のFEレンズは75mm以上をカバーする望遠ズームになる

DPReview に、CP+会場で行われたタムロンのインタビューが掲載されています。

CP+ 2019: Tamron interview

  • (プレミアムな35mm F/1.4を造ることに決めた理由は?)
    他のメーカーが既に高性能な35mm F1.4を発売しているので、我々も非常に高性能な単焦点レンズを実現したかった。このレンズのMTFは、このカテゴリの他のレンズよりも優れている。今年はSPの40周年なので、35mm F1.4で最高の光学性能の実現に挑戦している。
  • (「SP」は造りとレンズ設計においてどのような意味を持つのか?)
    タムロンは、可能な限り小型軽量化した他にはないレンズを造ることに挑戦しており、この条件を満たすためにはトレードオフがあるが、SPレンズでは、一切の妥協をすることなく、とにかく性能に優れたレンズを造りたいと思っている。
  • (ソニーEマウント用の更なるレンズの計画は?)
    もちろんある。75mm以上をカバーする望遠ズームを求めている人が多いので、そのようなレンズを検討している。
  • (4つのフルサイズミラーレスのマウントがあるが、マウントごとに設計を変えるのか?)
    それぞれフランジバックとマウント径が異なるので、同じ光学系が使用できるかどうか、更に研究が必要だ。しかし、基本的に我々のアプローチは一眼レフと同じで、1つに統一された光学系の開発を試みることになるだろう。
  • (APS-Cはタムロンにとって重要?)
    APS-Cは今でもなお重要だが、フルサイズ市場が拡大しているので、フルサイズを最優先にしている。APS-C市場は、非常に速く縮小している。
  • (APS-C縮小の傾向は変わると思うか?)
    市場の縮小は止まるかもしれないが、APS-Cカメラの顧客はズームキットを購入して、それ以上レンズに投資しない傾向がある。
  • (タムロンと他のレンズメーカーとの違いは?)
    我々のターゲットは、小型軽量のシステムで写真を楽しみたい人たちだ。Eマウント用の小型軽量の28-75mm F2.8は非常によく売れており、バックオーダーが6ヶ月分ある。他のメーカーは高解像力で大口径の非常に大きなレンズを開発しているが、ユーザーはこのような重いレンズの持ち運びに難儀している。タムロンは、コンパクトで高解像力で、他とは少し異なるスペックのレンズ(17-28mm F2.8 Di III RXDのような)を提供しようと思っている。
  • (小型のレンズで、ソフトによる補正にどれだけ頼っているのか?)
    ボディ内の収差の自動補正を利用しているが、補正なしでもこのレンズ(17-28mm F2.8)はとても良好な性能だ。我々は補正一切なしの状態で画像をチェックしており、補正なしでも画質はとても良好で、性能には自信を持っている。

 

タムロンのFEレンズ第1弾と28-75mm F2.8はバックオーダーが6ヶ月分もあるということなので、大ヒットと言ってよさそうですね。タムロンのFEレンズは、大きさ・重さと性能とのバランスが高評価につながっているようで、第3弾となるFEの望遠ズームも楽しみです。

この望遠ズームは75mm以上をカバーするということですが、望遠端が200mmなのか、あるいは少し変えてくるのか気になるところです。

フルサイズミラーレス用のレンズに関しては、既存の4つのマウントで同じレンズ設計になる可能性が高そうですね。