キヤノンのデュアルピクセルを利用してダイナミックレンジを拡大する特許

Canon News で、デュアルピクセルAFセンサーからゲインを変えて読み出すことで、ダイナミックレンジを拡大するキヤノンの特許が紹介されています。

Canon Patent Application: Expanded Sensor Dynamic Range using DPAF sensors

  • 多くの人が、DPAFセンサーを使ってダイナミックレンジの拡大ができると推測している。基本的な考え方は、呼び出しモードで、半分のピクセルをあるレベルで増幅し、もう半分のピクセルを別のレベルで増幅するというものだ。

    この2つを同時に読み取って処理することで、センサーのダイナミックレンジを拡大できる。基本的にデュアルISOだ。

    キヤノンもこれと同じ考えを持っているようで、まさにこの話題についての特許を出願している(特開2019-129491)。

    「同じピクセルから増幅率(ゲイン)を変えて同時に読み出し、増幅率の異なる2つの信号を1つに合わせて、ダイナミックを改善できる」

    この特許は、車両用のセンサーのようだが、キヤノンはカメラやその他のものにも適用できると述べている。

canon_patent_2019-129491.jpg

確かにデュアルピクセルの分割したそれぞれのピクセルでゲインを変えて読み出して、後で1つに合成すれば、1ピクセルでHDR効果が得られそうですね。ピクセルにフィルターを付けるわけではないので、高感度性能への影響もなさそうです。

この技術は車載用と述べられているので、ドライブレコーダーや自動運転のセンサーなどでの利用を考えているのかもしれませんが、デジカメのセンサーにもこの技術を採用して欲しいところですね。