シグマ「45mm F2.8 DG DN Contemporary」の鏡筒はArtレンズを超える最高のクオリティ

OpticalLimits に、シグマのフルサイズミラーレス用の標準単焦点レンズ「45mm F2.8 DG DN Contemporary」のレビューが掲載されています。

Sigma 45mm f/2.8 DG DN Contemporary - Review / Test Report

  • シグマ45mm F2.8 DG DNはとても小さくシンプルなレンズだが、鏡筒は総金属製で、これまで見てきたレンズの中で最高のクオリティだ。このレンズは、高品質のシグマのArtシリーズのレンズのクオリティさえ超えている。
  • フォーカスリングは、高品質なマニュアルフォーカスレンズのような重さがあり、絹のように滑らかに回転する。AFは極めて速い。
  • 歪曲は標準単焦点レンズは非常に小さい傾向があるが、このレンズは未補正の状態では1.7%の中程度の糸巻き型で、通常のこのクラスのレンズよりも大きい。
  • 周辺光量落ちは、未補正のRAWでは開放で2.4EVで、この種のレンズとしてはかなり大きな値だ。周辺光量落ちを適度な値まで改善するには、F5.6(F8がベターだ)まで絞る必要がある。
  • 解像力は開放から画面全域で既にシャープだが、開放ではまだ、それほど切れ味は鋭くない。F4とF5.6では中央は極めて切れ味鋭くなり、周辺部もとても良好になる。F8以上では中央は回折の影響が見られるが、F11でもまだ全体の解像力はとても高い。像面の湾曲は極めて小さい。

sigma45mmf28C_mtf_001.jpg

  • 倍率色収差は、自動補正を有効にすればあまり気にする必要はないが、自動補正を無効にしても周辺部で平均0.5ピクセル前後だ。
  • ボケは、後ボケは完璧ではないもののとても滑らかだが、前ボケは若干うるさい。玉ボケは内部は(おそらく非球面レンズのために)完全ではないが、年輪ボケはそれほど目立たない。
  • このレンズは開放からシャープで、光学性能はとても素晴らしい。色収差はわずかだが、周辺光量落ちと歪曲は比較的大きい。ボケは完璧ではないが悪くない。鏡筒の造りは際立っており、見た目も感触も見事だ。
  • 最大の欠点はレンズの性能に関するものではなく、その名称が「Contemporary」であることだ。このレンズはシグマのArtシリーズのレンズ以上にArtなレンズだ。

 

光学性能の評価は5点満点中4点と、非常に高い評価になっています。周辺光量落ちと歪曲は若干目立ちますが、全体としてハイレベルで申し分の無い性能という印象です。鏡筒の造りは光学性能以上に高評価で、この価格帯のレンズでこのクオリティはすごいですね。

ネーミングに関しては、自動補正を前提にしたレンズが「Contemporay」になるようで、高性能だからArtにするというわけではないようです。