・Sony FE 24mm f/1.4 GM - Review / Test Report
- 鏡筒は金属とプラスチックの組み合わせで、軽量にもかかわらず、造りの品質は際立っている。
- フォーカスリングは滑らかに回転し、フォーカシングでレンズの全長は変わらない。フォーカスリングはフォーカスバイワイヤ(モーターによる駆動)だが、極めて正確に動き、もはや機械式のフォーカスリングが恋しくなることはないだろう。
- AFは速く、作動音はほとんどしない。
- 歪曲はRAWで0.5%を下回る糸巻き型で、未補正でも不満はない。自動補正を使うと、わずかな歪曲も除去される。
- 周辺光量落ちは、RAWでは開放で2.7EVのかなり大きな値で、通常のこのクラスのレンズよりも若干大きい。絞ると改善するが、1.5EV前後の周辺光量落ちが残る。これはおそらく前玉がかなり小さいためで、自動補正に頼っていることを示唆している。自動補正使用時でも、開放では多少周辺光量落ちが見られる(-1.35EV)が、F2.8以上ではほとんど解消する。
- 解像力は中央は開放から極めて高く、周辺部と隅は中央より甘いが、それほど低いわけではない。F2に絞ると改善し、隅も良好(good)のレベルになる。中央の解像力はF2で42MPセンサーの解像力を既に超えている。解像力のピークはF4で、このとき中央は際立った値(outstanding)、周辺部は素晴らしい値(excellent)、隅はとても良好な値(very good)になる。このような大口径レンズとしては、解像力はとても素晴らしい。この種のF1.4のレンズは開放では苦戦することが多いが、このレンズは開放からしっかりとした解像力を維持している。像面の湾曲は小さかった。
- 倍率色収差は、自動補正があるので心配する必要はないが、自動補正を無効にしても周辺部で平均1ピクセル前後のとても低い値だ。
- ソニーはこのレンズのボケの美しさを強調しているが、これには、一点(前ボケ)を除いて概ね同意する。このレンズは、後ボケは非常に滑らかだが、前ボケは二線ボケでかなりうるさい。玉ボケは滑らかで輪郭もなく、ほとんど完璧だ。周辺部で口径食が目立たないのは、良い意味で驚きだ。
- FE24mm F1.4 GM は、現時点ではこのクラスでベストのレンズだ。光学性能は素晴らしく、これを比較的小さなサイズで実現しているのは特筆に値する。大いに推薦!
光学性能の評価は、5点満点中4点で非常に高い評価となっています。解像力は開放では隅が少し甘くなりますが、他社の一眼レフ用の24mm F1.4と比べると開放時の落ち込みは少なく、全体的に優秀という印象です。
この性能をコンパクトなサイズで実現しているのは素晴らしいですね。最近登場したレンズにもかかわらず、ニコンやキヤノンの24mm F1.4よりも価格が抑えられているのもポイントが高いですね。
赤い自転車
ソニーEマウントのレンズ、このレンズから相対的に安価になったように感じます。
カメラ本体がよく売れて、レンズについてもある程度の販売数が見込めるようになったからかなと考えています。
また、このレンズ以前の非球面レンズ採用のレンズでは、玉ボケの年輪ボケがほとんどのレンズで気になりましたが、このレンズ以降に発売のレンズでは、安価なものでも他社並みに良くなったと思います。
レンズ製作の基本的な技術力向上を感じています。