キヤノンはEVFでOVFを超えるという課題に力を入れている

DPReviewに、キヤノンの初代EOS-1の開発者の主にEOS-1D X Mark IIIに関するインタビューが掲載されています。

Canon EOS-1D X III interview

  • (1D X と1D X II のユーザーからの主な要望は?)
    カメラの重さとAF性能だ。新型機では妥協のないAF性能を実現した。3つ目はネットワーク性能で、これは素早く画像を公開するために非常に重要だ。最後に画質も大きい事項で、我々は高感度画質の改善に取り組んでいる。
  • (メモリカードをCFexpressに変更したのはなぜ?)
    速度だ。読み出しと書き込み速度の点で、CFexpressはCFastよりも2倍以上速く将来性がある。
  • (1D X Mark III が発表されたが、プロの顧客からミラーレスカメラの要望は?)
    もちろんミラーレスを求めるプロもいるが、現時点では、特にOVFの利点のために一眼レフを求める写真家が多い。ミラーレスに多くの利点があることも理解しており、我々はEOS-1D X Mark III に電子シャッターによる20コマ/秒の連写など、ミラーレスの多くの技術を導入している。
  • (将来の一眼レフの開発は、主にハイエンドユーザーに焦点を合わせる?)
    詳細は言えないが、常に顧客の声を聞いて方向を定めている。必ずしも1つのエリアだけに焦点を定めようとは考えていない。
  • (EFとRFの開発チームはどれだけコミュニケーションをとっている?)
    我々は、ミラーレスと一眼レフの開発チームを分けておらず、1つのチームだ。EOS Rを開発したエンジニアの何人かは、EOS-1D X Mark III の開発を行っている。
  • (オリジナルのEOS-1の遺産が将来のモデルでどのように進化する?)
    EOS-1シリーズの理念は、耐久性、信頼性、スピード、操作性だ。EOS-1シリーズの使命は、シャッターチャンスを決して逃さないことだ。
  • (プロはより多くの動画機能を求めているのか、それともまだスチルに焦点を合わせているのか?)
    EOS-1D X Mark III は主にスチルに焦点を合わせているが、スチルと動画のハイブリッドのプロも大勢いることは理解している。現在、EVFでOVFを、いつどうやって超えるのかという課題に非常に力を入れている。
  • (ミラーレスでできないことで一眼レフでできることは?)
    現時点での最大の違いはファインダーで、何も邪魔するものがなく全てをリアルタイムで見られるのは、多くのプロスポーツカメラマンにとって本当に大きなことだ。
  • (編集者のコメント)
    キヤノンは1D X Mark III で主にスチル写真家に焦点を合わせており、言い換えると、2020年の東京オリンピックでは、一眼レフを使うカメラマンをサイドラインで目にすることになるということだ。私を含めて一部の人たちは、2020年にキヤノンのプロ用ミラーレスカメラの登場を望んでいたが、スポーツ向けのEOS Rの登場まではもう少し待たなければならないようだ。

 

キヤノンはEOS-1D Mark III の開発に非常に力が入ってるようで、東京オリンピックまでは、まだ一眼レフがプロの機材の中心になりそうですね。

プロ用のEOS Rは、現在、AFやEVFなどの進化を待っている段階でしょうか。現在のEVFは撮影のジャンルによっては、既にOVFを超える性能を発揮していますが、スポーツの撮影でもOVFを超えるものができるのか注目したいところです。