リコーはミラーレス参入の検討はしているが最終的な決定はしていない

フランスのサイトphototrendに、リコーイメージングのヨーロッパ担当ゼネラルセールスマネージャーのインタビューが掲載されています。

phototrend (via PentaxRumorsMistral75

  • フランスでは、銀塩カメラの時代に年間250万台のカメラ(うち30万台はレンズ交換式、220万台はコンパクトとブリッジカメラ)が販売されており、これは現在の一眼レフとミラーレスを合わせたレンズ交換式カメラとほぼ同数だ。一方でコンパクトカメラ市場はほぼ完全に消滅した。
  • デジタル一眼レフ市場では、主にエントリーモデルがなくなっており、売上金額よりも出荷量の減少が大きい。フルサイズ機とプレミアムモデルは市場の縮小に比べて、より抵抗力がある。現在、ミラーレスは唯一成長しているカテゴリだが、健闘しているのはハイエンド機(フルサイズ機)のみで、4/3やAPS-C機は苦戦している。
  • 本日、日本の親会社(リコー)が、ペンタックスがミラーレス市場に参入するかどうか、参入するならどのように参入するのかについて、多くの質問をしてきている。フルサイズミラーレス市場は、既に飽和状態で、市場シェアを獲得するためには、広範囲のレンズ群を短期間で揃える必要がある。ミラーレスカメラの開発は一眼レフカメラよりも容易だが、短期間でのレンズ開発は困難だ。
  • 我々には「一眼レフにのみ注力する」「ミラーレスに移行する」などのいくつかの可能性があるが、(ミラーレスに移行したら)十分なレンズを揃えられるだろうか?さもなければ、協業で既存のマウントを採用する。現状では、これが唯一の選択肢だ。この件について最終的な決定はなされていない。
  • カメラの開発に関しては、一眼レフは発売までに14~18ヶ月かかるが、ミラーレスはこれより遥かに短期間の8~10ヶ月で開発できる。課題はレンズの開発で、これは異なる生産ラインを用意する必要があるためだ。
  • 当初、KPはK-3 Mark II の後継機として設計されたが、KPは、ペンタックス以外のカメラを使っていた多くの人に売れていることが分かった。
  • 我々の最も重要な製品の1つは、リコーGRシリーズで、GR III はヨーロッパではGR II の7倍から8倍という信じられないほどの飛躍をしている。このカメラは現在、柱の1つでは、リコーが多額の投資を行っているカテゴリの1つだ。将来、GRレンジでの多くの開発が予想されている。
  • もう1つの柱は360度カメラで、現在、ボリュームの3/4がB2Bの販売で占められている。最も明確な市場は不動産業で、住宅のバーチャルツアー用に利用されている。
  • 一眼レフは毎年15%減少しているが、それ以外のセグメントは現在全て伸びており、他のセグメントの利益をペンタックスに投資することができる。来年、多くの新機能を備えたフラッグシップAPS-Cカメラを発売するが、これは他のセグメントの利益によって可能になっている。

 

まだ決定はなされていないようですが、リコーはミラーレス参入について検討しているようですね。他社のマウントの採用が示唆されているのが興味深いところで、一番可能性が高いのはLマウントでしょうか。

また、GR IIIは、フランスでも信じられないほど売れているようで、今後、GRレンジで多くの開発が予想されると述べられているので、ことによるとGRの派生モデルの登場も期待できるかもしれませんね。