オリンパスは今後も方向性を変えることなくm4/3を継続する

フランスの情報サイトPhototrendにオリンパスのインタビュー記事が掲載されています。

Phototrend

  • (2020年の目標は?)市場での地位の安定と強化だ。この目標の達成のために積極的にマーケティング活動を行っており、興味深い新製品の計画を立ち上げている。2020年には、新しいカメラやレンズなどの、写真家や動画作家向けの将来のテクノロジーを開発し続ける。
  • (E-M1Xついて)E-M1Xはとても良く売れている。ファームウェアの更新で、E-M1Xに星空AFを追加するかどうかは、検討中だ。シリーズごとの製品戦略があるので、可能であっても古い機種に新型機の機能が追加されるとは限らない。E-M1Xはフラッグシップなので機能追加の検討が可能だ。
  • (フルサイズについて)フルサイズは興味深いが、多くの顧客はより軽量コンパクトなレンズ交換式システムを探しており、我々はこの種の製品を提供できるほぼ唯一のメーカーだ。我々はm4/3をラインナップし、他にはない機能を提供できることを誇りに思っている。
  • (カメラ事業終了の噂について)オリンパスが映像事業の縮小か廃止を計画していると考えている人もいるが、それは事実ではない。映像事業が技術開発やイノベーションの最前線にあることで、ビジネスにおいて重要な役割を果たし続けているので、オリンパスはこの事業を維持していく。写真部門は我々の顔で、オリンパスを多くの人に知ってもらうのに貢献している。
  • (コロナウイルスの影響について)ある程度の影響はある。現時点では大きな影響ではないが、いくつかの部品は中国企業から購入しているので、何らかの影響を受ける可能性はある。
  • (新しい高解像のm4/3センサーについて)美しい写真のためには、センサーの解像度を上げることは最も重要なことではなく、ノイズリダクションなどの改善も必要だ。現在の技術では20.4MPセンサーが最適な解像度であると考えているが、将来的には、更に高解像度のセンサーの採用も検討している。画素数に制限はないが、最終的な画質が優先事項だ。
  • (150-400mm F4.5 TC 1.25X IS PROについて)開発は進んでおり、最終的なプロトタイプが出来ている。このレンズは順調に進んでおり、2020年中に発売される予定だ。
  • (E-M1 Mark III はコンパクトなE-M1Xなのか?)E-M1 X は設定をダイレクトに変更可能なボタンが多数あり、操作性と信頼性を重視するユーザーを対象にしている。E-M1 Mark III は可搬性に重点を置いたより軽量コンパクトなカメラで、E-M1Xからいくつかの仕様を受け継いでいるが、ターゲットとする顧客は異なっている。
  • (ED12-45mm F4 PROを開発した理由は?)このレンズはとても人気がある。既に12-40mm F2.8があるが、多くの人がプロクオリティの更に小さなレンズを求めている。このレンズはE-M1だけでなくE-M5シリーズにも適していると考えている。
  • (ED12-45mm F4 PROはE-M1/E-M5シリーズのキットレンズにしないのか?)E-M5 Mark III とのキットの発売は検討する必要があるだろう。
  • (E-M1 Mark III とE-M5 Mark III の発売日が近すぎるのでは?)これは工場を中国からベトナムに移転したために、製品開発が遅れたからだ。
  • (オリンパスは今後もm4/3にこだわるのか?)m4/3システムを継続する。その方向性を変えるつもりはない。全てのメーカーがフルサイズを造ったら、多くのカメラが類似したものになり、市場がますます退屈なものになる。
  • (日本と世界の市場の違いは?)日本にはPenシリーズを使用している若い女性が多くいるが、これは米国やヨーロッパなどの他の国には必ずしも当てはまらない。PEN-Fは特定の顧客層によく売れていて、多くの人から後継機についての問い合わせがあるが、残念ながらこの件についてはコメントできない。

オリンパスは今後もm4/3に注力していくということで、この姿勢は一貫していますね。新製品に関しては具体的な情報はありませんが、興味深い新製品の計画を立ち上げていると述べられているので、現行機の正常進化モデルではない何らかの新製品が出てくるかもしれませんね。