富士フイルムX-T4・X-T3・パナソニックS1Hの手ブレ補正の比較レビュー

Fuji Rumors に、富士フイルムX-T4とX-T3、パナソニックS1Hの主に動画の手ブレ補正に関する比較テストが紹介されています。

Fujifilm X-T4 IBIS Stress Tests

  • Andrew氏がX-T4のボディ内手ブレ補正の包括的なテストを行っている。彼はマッサージ機の上にカメラを置いて、全てのカメラを同じ量の揺れで撮影している。これは30分の動画で、現在、全てを見ることはできない。以下は、その内容の簡単なまとめだ。

  • X-T4とXF16-55mm F2.8
    - とても良好だ。(ボディ内補正のおかげで)動画でも使えるようになった。
    - 重いのでブイロギングには理想的とは言えない。
    - 急にカメラを振ると、ボディISがその動きを追って時々ふらふらすることがある。

  • X-T4と16mm F1.4
    - このレンズはAFの作動音が大きいので、ブイロギングには向いていない。

  • X-T4と16mm F2.8
    - 軽量コンパクトでAFが静かで、ブイロギング用に最も気に入ってるレンズだ。
    - 画角が16mm F1.4よりも若干広い。
    - 16mm F1.4と手ブレ補正の効きに差はない。

  • X-T4とX-H1(共に16mmの単焦点レンズ使用)
    - 手持ちでは大きな差は見られなかったが、X-T4の方が若干良好だ。
    - マッサージ機を使ったブレのテストでは、X-T4の方がずっと良好に動きを補正していた。

  • X-T4+16-55mm F2.8のボディISとX-T3+16-80mm F4のOIS
    - X-T4のボディISの方が16-80mm F4のOISよりも優れている。
    - マッサージ機を使ったブレのテストでもX-T4+16-55mm F2.8が明らかに有利だ。

  • X-T4+16-80mm F4とX-T3+16-80mm F4
    - 16-80mm F4のOISは富士のレンズの中で最高の効果。
    - 16-80mm F4は動画でズームすると、ピントがずれてしまうので、素晴らしいブイロギング用レンズにはなり得ない。
    - 概して、ボディISとレンズISの組み合わせは、お互いが喧嘩してしまった期待するほどの効果が得られないことがある。
    - 動画テストではX-T4のボディISとレンズOISはお互いに喧嘩することもなく、予想していたよりも調和して動いていた。
    - X-T4のボディISとOISの組み合わせは、X-T3のOISのみの場合に勝っている。

  • X-T4+16-80mm F4とX-T4+16-55mm F2.8
    - OIS内蔵のレンズとの組み合わせがベストで、ボディISのみのときよりも補正効果は優れている。

  • X-T4(電子式ブレ補正ON)+Touit12mm F2.8とX-H1+Touit12mm F2.8
    - 4K動画ではX-H1は若干クロップされ、X-T4はクロップなしだが、X-T4で電子式ブレ補正を使うとX-H1と同等のクロップになる。
    - 手ブレ補正効果はX-T4がX-H1に優る。
    - マッサージ機を使ったブレテストでは、X-T4は電子式ブレ補正なしの方が良い結果だ。電子式ブレ補正は富士のレンズでしか機能しないのだろうか?
    - XF16mm F1.4でテストした場合、電子補正がサードパーティーレンズよりも良好に機能した。

  • X-T4とパナソニックS1H(どちらもOIS付きレンズ)
    - マッサージ機によるブレテストではX-T4がずっと良好な結果で、X-T4と16-80mm F4の組み合わせがベストだった。
    - 手持ちではX-T4+16-80mm F4は、マッサージ機のテストほどの効果は見られなかった。

  • X-T4とパナソニックS1H(ともに単焦点レンズ)
    - ボディISのみだと、S1Hが若干優れている。

  • 結論
    - 富士フイルムの電子式ブレ補正は、フジノンレンズでしか良好に機能しない。
    - X-T4のボディ内手ブレ補正は、X-H1のものよりも優れている。
    - OIS付きのレンズ使用時は、X-T4がX-H1よりも優れている。
    - マッサージ機によるブレテストでは、16-80mm F4使用時が最も優れているが、手持ちではボディISとOISが、あたかも少し競合してしまっているように見える。
    - ボディISはジンバルを置き換えるものではない。

 

ケースバイケースで手ブレ補正の効果は変わってくるようですが、X-T4の手ブレ補正がX-H1よりも優位なのは常に変わらないようですね。X-T4の手ブレ補正ユニットは、X-H1のものよりも大幅に小型化されていますが、性能はかなり改善されているようです。

パナソニックS1Hとの比較では、レンズとの協調動作ではX-T4が、ボディ単体ではS1Hの方が優れているということなので、一長一短と言ったところでしょうか。