キヤノンEF50mm F1.4はよく出来たレンズだが、シグマやツァイスの50mm F1.4には大きく引き離されている

LensTipにキヤノンEF50mm F1.4のレビューが掲載されています。

Canon EF 50 mm f/1.4 USM - lens review

  • 中央部の解像力は、絞り開放では20lpmmをわずかに超える程度(基準値は30lpmm)で、シャープではない。F2まで絞れば30lpmmを超え、よい画質の写真を楽しめる。更に絞ると40lpmm付近まで到達し、非常に高い解像力になる
  • 周辺部の解像力は、APS-Cでは中央部との差はわずか。フルサイズでは、開放での周辺部は非常に甘く、F2でも20lpmm前後で大きくは改善しない。それ以上に絞れば、大きく改善する
  • 色収差は驚いたことに安価なEF50mm F1.8よりもずっと大きいが、問題となるレベルまでは到達しておらず、それでもなおよく補正されている
  • 歪曲はフルサイズで-1.98%のタル型で目立つが、これはニコンの50mm F1.4とほとんど同じ値。APS-Cでは-0.49%のタル型で、ニコンよりも良好な値
  • 周辺光量落ちは、APS-Cでも開放で27%で問題があるが、F2まで絞れば10%まで改善し、F2.8で5%を切る。フルサイズでは、開放で72%(-3.7EV)で非常に悪い値。F2.8まで絞っても30%で、満足いく値にはならない。F4~F5.6まで絞れば、問題は解消する
  • 逆光耐性は満足のいくものではなく、容易にフレア・ゴーストが発生する。AFは静かで速く、精度も許容範囲
  • ツァイス、シグマの50mm F1.4と比べると、ツァイスがベストだが、シグマとの差は小さい。両者は明確にキヤノンを大きく引き離している
  • EF50mm F1.4は、開放での画質の甘さや逆光耐性の弱さはあるが、疑いなくよく出来たレンズ。50mm F1.8とは270ドルの価格の差があるが、50mm F1.4をF1.8まで絞れば多くの問題が解消するのが大きい。おまけに、鏡筒のクオリティアップとUSMモーターも追加される

 

管理人はこのレンズのユーザーですが、レビューにある通りの印象です。開放付近では、画面全体が白っぽくなってしまって画質的に厳しいものがありますが、少し絞れば十分なコントラスト・解像力があり、最近のデジタル一眼でも問題なく使えるレンズだと思います。

とはいえ、シグマやツァイスの50mmには完敗のようですし、逆光耐性などの点でも古くなっているのは否めないので、そろそろコーティングなどを改良した新型にリニューアルしてもいいタイミングなのではないかと思います。